所長コラム

第13回 日本人の価値観 リサイクルと小欲 2009.03.31

(ちょっと古くなりましたが)2月2日の日本経済新聞の「オピニオン」に公認会計士の田中靖浩氏の
インタビュー記事が載っていました。田中氏が企業会計を一般向けに易しく解説した本が
ベストセラーになりましたが、その本にかかれた発想(江戸時代の智恵に学べということ)を背景に
このインタビューに臨まれたようです。私が拝見したところ、論点は2つあると思います。
ひとつは、下り坂経済においては資産を有効活用しようということ、つまりリサイクルをうまく利用しよういう点。
もうひとつは、行き過ぎた欲をかかずに生活すべきであるとの主張です。
これらについて、少し考察を加えてみたいと思います。

黒沢明監督の「7人の侍」という映画がありました。農民に雇われた7人の侍が野武士達を一掃するという
ストーリーでした。戦いが終わって、農民達が歌を歌いながら田植えをしているのを見て、
侍のリーダーが呟きます。「本当に勝ったのは農民達かもしれんな。」
 
日本人の中には、「状況は移ろいゆき、何一つとして実態があるわけではない。」
という価値観が染みついているのかもしれません。
自然と共に生きてきた農民に至ってはなおさらだと想像できます。
桜を見て想うのはそんな感覚なのでしょうね。
だからこそ明るい、上機嫌の文化が欧米の文化を取り入れるところまではあった・・・ような気がします。

何も物がなくても家族を大事にし、親戚との縁を大事にし、ご近所づきあいに精を出した。
リサイクルと小欲は現象面であって、日本人の本来の価値観からすれば之は当然のこと。
本来、自分のものはなにもない、身体すらも借り物と吹っ切れれば、
いたずらな虞も不安も断ち切れるのでしょうが。


江戸の経済文化史をどなたか纏められる研究者の方はいらっしゃいませんか。
その文化・精神性に根ざした経済史は、現在の閉塞感を打ち破る可能性を秘めているような
気がするんですがねえ・・・・どなたかいらっしゃいませんか。


ところで、昨年11月の20周年記念ゴルフコンペより続いた20周年記念イベントは、
4月2日の社員・関係者の慰労会、隅田川屋形船観桜会で幕を閉じます。有り難うございました。

 

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