会長コラムCOLUMN

第21回 小惑星探査機「はやぶさ」にみる経済合理性と人間観 2010.06.14

「品質を上げつつ、業務の効率を上げる。」
 
2つの相対立する概念をバランス化することは、経営管理の基本として従来から言われてきたことだ。
さらに、経営の計画を作りその実現のためにPDC(計 画、実施、検証)サイクルを回す。
経営管理者は、この亡霊に取り憑かれたかのごとく、必死に旗を振る。
「本当にできるのかいな」と思いつつ必死に旗を振りつつストレスをためる。


さて7年前に宇宙へ飛び立った小惑星探査機「はやぶさ」が13日、地球へ帰ってくる。
原始太陽系の姿をとどめているとされる小惑星「イトカワ」へ軟着陸し、世界で初めて土壌採取と回収に挑んだ。

「はやぶさ」は打ち上げ以来、エンジン故障や通信途絶など数々のトラブルに見舞われたが、
その都度不死鳥のごとくよみがえってきた。そして、約3年遅れ の13日夜、土壌サンプルが入っている
可能性があるカプセルを機体から分離し、大気圏再突入後、豪州の砂漠地帯に軟着陸する予定だ。
そして「はやぶさ」自身は大気圏で燃え尽きる。
子供から大人まで、この不撓不屈で自己犠牲の英雄にエールを送る。「はやぶさ」は、もはや機械ではない。

実は、もうひとつの経営管理の基本に組織の在り方がある。会社は計画が動かすのではない。
その計画を見て、感じた人間が動かすのだ。そこに、経営の妙が あり、ひいては日本が失ってはいけない
経営の本質がある。経営は人が創る文化であり歴史である。経営には人の心を打ち振るわす何かが必要なのだ。
 
経営は「人とは何か。」から出発し人が創っていくものだ。
「はやぶさ」がそれに気づかせてくれた。

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