所長コラム

第27回 「論理的思考力と対人感受性」 整理・整頓 片づけ ―3― 2011.07.04

(5)70%の黄金ルール
既にあるもの、それが時間であれ、知識であれ、物であれ、活かす道を求めることは大変重要なことです。
そしてそれらを十分活かすためには、少しゆとりが必要になります。ゆとりがないとどうなるのか。
物の場合には、ゆとりがないと整頓がしにくくなり、また、新しいものが入りにくくなります。
「ゆとり」の本質はスポンジのようなもので、把握しやすくする力と吸収する力を与えてくれます。

ゆとりが必要なのはお分かりいただけたと思いますが、なぜ70%なのでしょうか。
実は、残りの30%は「心」のゆとりです。物理的に言えば80%でちょうどいいかなと考えます。
しかし物はすぐ増えます。引き出しはアッという間にぎち ぎちの一杯になります。入れたいものが入らず、
探したいものが見つからない。単なる「中身がよくわからない保管箱」に成り下がります。

また、70%で留め置こうとしても、すぐにその2割は増えて84%にはなってしまう。
これが70%の根拠です。整理・整頓の項ですからこんな説明になりますが、「時間」の取り扱いでも
30%のゆとりをもって初めて適正なオペレーション(時間管理)になると考えます。
要は、「思考」ついては「心」の持ちよう ですね。

(6)いつも使う場所
いつも使う場所は何もない状態が理想です。大脳生理学上も、いつも物事にとらわれている精神状態では、
本来の人間として好ましい行動様式がとれないと言います。
何もない状態ということは、これからいつでも気分良くスタートできるという心の状態でもあります。

整頓するという立場からいうと、その状態を作るためには2つの要素が必要となります。
一つは、その場所に物を置きっぱなしにしないこと。
もう一つは、常時使う物のしまう場所をしっかり確保するということです。
たとえば机。置きっぱなしにしないということは、その机に書類なり封書を置く瞬間には、
不要・ 要・要返事などの判断をするということです。また、帰るときには、机の上にあるペンやホチキス、
電卓や朱肉などをしまう引き出しを決めて片付け、朝出社するときには、おもむろにそれらの備品を取り出すのです。その日の仕事によって取り出す備品も違ってくるし、置く場所も違うはず。
進める仕事のイメージが沸いてきませんか。

また、瞬時に判断しなければならない書類の量によって、もしかしたらあなたの能力を超えるかもしれない
仕事の質・量も判断できるはずです。

(7)ちょっと一休み 思考力を高める読書術
専修大学法学部教授、増田英敏先生から聞いた話です。先生の教え子には大変優秀な人が多い。
とにかく勉強家で、昔から言われている「基本書を10回読め」という教えを実践する人がいる。
もうゼミ生のなかではリーダーです。

でも増田先生は言います。「こういう人は、勉強が好きであらゆるところで有名だけど、
論文指導は手こずるし、税理士試験はまず受からないよ。」

先生は、専門書を読むときには「その内容をどのように表現するかを考えながら読みなさい」とおっしゃいます。
本はその書き手の思考を反映します。鵜呑みにしても分からないことは分からない。
自分で表現することを意識して初めて書き手の思考と相まって、矛盾・衝突・同意などのやりとりができ、
思考が深まるとおっしゃりたいのでしょうね。

インプット時にアウトプットを意識する。なるほど。

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