会長コラムCOLUMN

第28回 「コンセプチュアル スキル」 2011.09.16

会社の運営に携わる者に対してよく言われること。それは経営者として要求されるスキルです。

会社を構成する人的組織を、縦に長い二等辺三角形で表現してみます。その三角形を上から等分に2本、
横棒を引きます。そして、職位職能が上がるごとに必要なスキルをそれぞれの部位で表現します。

底辺部分の台形をテクニカルスキルといいます。これは経営上の機能の専門スキルのことです。
さらに真ん中の台形をヒューマンスキルといい、人間関係の調整能力のスキルのことです。
その台形の上にのっかている三角形の部分をコンセプチュアルスキルといい、
会社の戦略等の方向性を示し得る能力のことをいいます。

見方によっては、それぞれの立場(例えば、下から「一般社員」「課長・部長」「経営者」)の人間が必要な
経営上の能力を示しているともいえますし、上に 行くために身につけておくべき能力のステップを
現していると考えることもできます。
 
分かりやすい図解なのですが、すべての能力は相互に補完し合う関係にあることがわかります。
さらにいうと、この図は社内向けの構成図であって、外に向けた視点がない。
会社の外部まで含めて考えてみるとそれぞれの部署に共通で必要な能力は、
人間関係構成力・現状認識力・伝える能力などいわゆるヒューマンス キルに包含されるものです。

言ってみると、会社のどんな立場にあっても、必要な能力は人間を考察する能力であるといえます。
常に三角形の頂点にいる者は、’人間とは何か’を考察し続ける不断の努力が必要になるということですね。

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