会長コラムCOLUMN
第49回 「ウサギと亀の理論」 2022.10.21
わが国で生活している人で「ウサギと亀のお話」を聞いたことが無いという方はいらっしゃらないでしょう。
「ヨーイドンでウサギがダッシュ。カメは地味に歩く。そのうちウサギは『疲れて』一休み。地味に歩く亀が『疲れて』眠るウサギを尻目にゴールイン」こんなストーリーだったと思うのですが、『疲れて』は私の「思い込み」かもしれず、油断してというのが本筋だったかもしれません。
さて、この「地味にたゆまず歩む。」というのが今回の主題です。
甲斐の国(現代の山梨県)の戦国武将であった武田信玄が残した名言があります(正範語録と言われているもので、武田信玄が残したものあるいは作者不詳として紹介されています)。とても興味深く、思わず膝をたたいてしまう力のある語録ですので、まずは全文を紹介しましょう。
実力の差は努力の差
実績の差は責任感の差
人格の差は苦労の差
判断力の差は情報の差
どうです。どのポジションにいると感じるのかは別にして「あ、私の事を言っている。」と思われた方も多いのではないでしょうか。確かに、戦国時代も今も変わらぬ(もっとも今も戦国的な世なのかもしれませんが)説得力のあるフレーズです。
真剣だと知恵が出る
中途半端だと愚痴が出る
いい加減だと言い訳ばかり
これにも、思わず力を込めてその通り、と叫びたい人が多いのではないでしょうか。
本気でするから大抵のことができる
本気でするから何でも面白い
本気でしているから誰かが助けてくれる
うん、うん、ただひたすら頷くのみです。そのとおり。
これらの言葉は、人間の機微について、ある意味最大公約数的(絶対ではないと思います。)な真理を衝いていると思われます。ところが、その通りだとしても、つい「私にはできない。」と記憶から消してしまいたくなる語録でもあると思います。
というのは、やらねばと思っても、取り掛かれない。「じゃあ、どうすればいいの」という技術論が欠けているのです。そこで、最後に簡単になりますが、「地味にたゆまず歩む」技術をご披露します。
@ 達成のイメージを持つ(こうありたいという妄想でもいいです。)
A そのイメージを実現するために、自分でできる項目(やること)を立てる。
B その項目について毎日(最大で30分)行動する。
その行動のポイントは、毎日できるように15分でできる項目(やること)に絞る。没入する(そのものになりきる)。できなくても、あきらめずにやる。
よく3日坊主でもよい、1日休んで5日目から3日坊主をやるといいと言いますが、適宜のお休みを取る、飽きないように項目(やることを)の内容を工夫する。達成のイメージは柔軟に持つことなどをお忘れなく。