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(発行日 2009年1月8日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

−平成21年 年頭所感−

代表取締役・税理士  坂部 達夫

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

1.今年の干支は「己丑」

 
今年の干支は、「己丑」、(つちのとうし)です。甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・・・の十干と子・丑・寅・・・の十二支を組み合わせて60通りある干支のなかで「己丑」は26番目にあたります。「己」は万物を育む田畑の土や植物が生い茂って形が整然としている状態、また、「丑」は、種子の中にある芽がまだ出られない状態を指す。そして、ある事柄が終わって新しい事が始まる「転機」や「転換」、二つのものが合わさる「境目」を表すという説もあるそうです(神奈川県タウンニュース1月1日号トップ記事より)。米国では、今月「チェンジ」を訴えるオバマ氏が大統領に就任し、日本の国政でも政界再編がとりざたされ、世界的な大不況にどのように対応していくのかが大きな課題とされています。


2.個人で考えるべきこと

 池田晶子氏(哲学者2007年2月23日没)はその著書「14歳からの哲学(考えるための哲学)83頁」で次のように述べています。「社会を変えようとするよりも先に、自分が変わるべきなんだとわかるね。なんでもすぐ他人のせいにするその態度を変えるべきなんだ。だって、すべてのひとが他人のせいにし合っている社会が、よい社会であるわけがないじゃないか。社会は、それぞれの人の内の観念(人の思いや考えのこと)以外のものではないのだから、それぞれの人がよくなる以外に、社会をよくする方法なんてあるわけがないんだ。現実を作っているのは観念だ。観念が変わらなければ現実も変わらないんだ。社会のせいにできることなんか何があるだろう。」
 池田氏は、「存在」そのものについて深く思索をめぐらし、自らについて掘り下げて考えることが普遍の真理に到達できる近道であることを述べています。
 この辺になってくると個人の嗜好(哲学や宗教に対する)もあり、人によって捉えかたが違うため、ひと括りに「如何ですか。」ということは問えませんが、「これは違う。」と言い切れる人は少数派でしょう。
 しかもマスコミで「百年に1度の不況」を謳い、雇用不安をあおるような映像を多く取り上げれば、当然のことながら、社会に与えるマイナスの影響は大きくなります。
 でも、マスコミで取り上げられない不安な経済現象は水面下ではあたりまえのようにあったわけで、なにもいままで平和で穏やかだった社会が激変したわけではありません。
 時間軸の流れの中で、ものごとは因を基とし、徐々に外部の影響をうけながら、結果を育んでいきます。「現実」というものは突然起こった現象ではないということを念頭において、冷静かつ前向きな行動がなによりも求められているのだと思います。

3.個人の力

 マザー・テレサのことはご存じだと思いますが、貧民救済活動にその生涯をささげた方で、数多くの名誉を受けました。最も有名なものはもちろん1979年に受けたノーベル平和賞でしょう。テレサは受賞者のための晩餐会の出席は断りましたが、賞金192,000ドルはカルカッタの貧しい人々のために受け取ったそうです。そのときのインタビューの中で「世界平和のためにわたしたちはどんなことをしたらいいのですか」と尋ねられたテレサの答えは意外なものでしたが、誰しもがうなずいたことでしょう。『家に帰って家族を大切にしてあげてください』。
 これは、まず身近な人から、あるいは身近な事柄から心を配るということの大事さに光を当てた貴重なインタビューです。まず、うつろいゆく外部の環境に流されることなく、まず身近なところ、足元からという貴重な教えです。


4.会計事務所の役割

 先ほど、マザー・テレサの話に触れましたが、「まず家族から」という言葉は、誤解を招きやすいので少し補足をしておきます。これは、我先に優先順位をつけるのではなく、まず、一番身近な人から手を差し伸べる。これが、かかわりを持ちながら拡がっていって、やがては世界平和につながるという意味です。
 ところで会計事務所の仕事を考えるにあたっては、この「家族」というキーワードをはずすわけにはいきません。その業務のほとんどを占めるのは、中小企業すなわちファミリー企業に対する仕事だからです。さらには、相続税関係の申告・計算業務もそうです。業務の性質上、生前の財産の移転や相続での財産分割に絡まないわけにはいかないのです。
 つまり、様々なファミリー企業の経営や財産分割に悩む家族のなかにあって、アドバイスを求められるわけです。
 そのときの会計事務所のスタンスとしては、常に身近な身内、すなわち肉親の立場を貫く必要があります。そして、これしかないという「固定観念」や「思い込み」にとらわれることなく、家族の一員として考え続けることが仕事の本質になります。
 われわれの仕事を定義づけると次のようになります。
@経営、会計あるいは税務のノウハウの提供を通じて、会社を構成する人々・外注先などの満足や成長を支援する。
A税務や関連諸法規のノウハウの提供を通じて、その家族の生活や円満に相続していくことを支援する。


5.おわりに(20周年)

 平成21年1月26日に坂部達夫税理士事務所は20周年を迎えます。中小企業の経営を10年続けるのは簡単なことではありません。私が開業したてのころ、東京駅八重洲ブックセンターで「しろねこ八重洲の宅急便」に申し込みました。これは、八重洲ブックセンターでまとめて購入した書籍を宅配してもらえるシステムで、クレジットカード作成が要件でした。でも、1週間ほどして適用できない旨の事務的な通知が自宅に届きました。私は、税理士資格を持っていることを強調して抗議の電話をいれましたが、あえなく沈没。「開業したばかりでしょ」これが不適用の理由でした(まあ、いまのように簡単にクレジットカードが作れる時代よりは良かったのかも知れません)。信用や信頼とは、口では簡単に言えますが、この無形の資産はその形成に膨大な時間がかかります。皆さんの信任を得つつ継続すること、そのたゆまぬ努力がまた信用につながっていくのでしょう。20年の継続はある意味、たまたま運が良かっただけなのかも知れません。今後も、目の前に私どもを必要としてくれる人たちのために、身内の如く、働いていくつもりです。どうぞ、ウチの職員がおじゃましたときには身内のように接してください。有り難うございます。


私の部屋    「 一生に一度は見ておきたい 」
 自他共に認める出不精の私ですが、国宝という響きに惹かれ、連休を利用して犬山城、彦根城、姫路城見学に行ってきました。以前に松本城は見学したことがありましたので、今年で国宝の城制覇です。特に姫路城の壮大なスケールには圧倒されました。
 次の目標は、日本三景。出不精を考慮して、定年までには回ってみたいと思います。
あとがき
 最近、ネックウォーマーを買いました。フリースのような素材でできているので、軽くて暖かいです。お勧めです。


(編集者:小高・高田・坂本・菅野)

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