ABCネットニュース


(発行日 2009年3月2日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

   

 新聞やテレビニュースをみると政治や経済あるいは社会問題で明るいニュースはまず見当たりません。スポーツ欄(ゴルフの石川遼など)で多少明るいニュースがあったとしても、すぐに不安を煽り立てる後ろ向きな話題でかき消されてしまいます。

 その不安定の原因を冷静に見てみると、ひとつは「欲のかき過ぎ」もうひとつは「思い通りにならない苛立ち」更に「他を信じられない状況」から構成されているように思います。その原因は容易には断ち切れませんが、その状況をしっかり見つめるところから始める必要を感じます。特に、政治の指導者がたですが・・・。


今月のトピックス


相続税における財産の評価について

税理士 菊池 常雄
 
 
相続や遺贈又は贈与によって財産を取得した場合には、それぞれ取得した財産の価額を課税標準として相続税又は贈与税が課税されることとされています。

 その場合の財産の価額は、相続税法第22条では、特別の定めのあるものを除き、その相続等により取得したときにおける時価によるものとされ、当該財産の価額から控除すべき債務の金額はそのときの現況によると一般的な評価の原則のみ規定し、時価の具体的な内容については法解釈に委ねられています。その解釈として、相続税財産評価に関する基本通達(昭39.4.25直資56 直審(資)17)では、相続税法第22条にいう時価とは、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められうる価額をいい、その価額はこの通達の定めによって評価した価額によるものとされています。
 この財産評価基本通達では、財産評価に関する取扱方法の全国的な統一を図るため、時価の解釈や課税財産の具体的な評価方法が定められています。そしてその評価方法としては、課税財産の種類に応じて画一的な評価方式が採用されていますが、それはあらかじめ定められた評価方法により画一的に評価するほうが、納税者間の公平、納税者の便宜、徴税費用の節減という見地から見て合理的であるからと説明されています。

 ところで憲法第84条では、課税要件や賦課手続き等は法律によって定めなければならないと租税法律主義が明記されています。
 それに対して、財産評価基本通達は国税庁長官が発する内部向けの行政命令です。課税標準となる時価の算定を通達行政により課税庁に一任することは、憲法第84条の租税法律主義に違反するのではないかという疑義も生じます。この点については過去に次のような判断が示されていますのでご紹介いたします。「租税法律主義は、申告において時価評価する際の標準価額を通達等によって設定することまで禁止しているものではない。」(昭55.7.17東京地裁・昭57.11.1東京高裁)「財産評価基本通達や財産評価基準は、法規としての性格を有するものではないから、納税者はこれらによらず適正な時価を主張することができることは言うまでもない。」(平7.12.18東京高裁)

 「課税実務においては、相続財産評価に関する基本通達及び相続財産評価基準を受け、これに基づいて評価しているが、これら基本通達及び評価基準の内容、運用の実情に照らすと、これらの方法によらないことが合理的であると是認されるような特別な事情が認められない限り、その評価方法は妥当性を有すると解される。」(平6.9.26千葉地裁)

 なお、評価方式を画一的に適用することで、適正な時価評価が求められず、著しく公平を欠く場合も考えられることから、財産評価基本通達第6項では「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」と規定しています。相続財産の客観的な交換価額を個別に評価するとした場合には、精通者や専門家に鑑定評価を依頼しなければならない場合も生じ、それでは納税者にとって事務的にも経済的にも負担が重くなるので、他の方法によって評価したほうがより実情に即し合理的であると認められる場合以外は、この財産評価基本通達に基づき評価をして申告しているというのが実情です。

 ただし、財産評価基本通達は課税資産を種類別に分類し多岐にわたって具体的に評価方法を定めていますが、書画骨とう品等一部の資産については具体的な評価方法の定めはなく、精通者意見価格等を参酌して評価する(評価通達135項)とされていますので、美術商等に鑑定評価を依頼する必要がある場合もあると思われます。また宅地等の評価にあっても、地形が著しく変形しているもの、無道路地のため建物の建築ができないもの、がけ地等で利用上著しく阻害を受けている場合等については、評価通達上も斟酌割合等が定められていますが、その結果の評価額が実情に即しているかどうか、他により合理的な評価方法があるかどうかも検討する必要があると思われます。 
私の部屋    「 幕末にハマりました! 」

 幕末にハマリました!今からおよそ150年前の日本は、諸外国からの圧力を受けこのままでは植民地状態になってしまうところでした。そんな状況で薩摩・長州・土佐などの雄藩、対する幕府・会津・桑名などの保守派が対立し、それぞれの立場が刻々と変化していくに応じて、また政治も変化していく。しかも、たった数年間の中に歴史的事件や劇的な変化が数多く行われていくというスピード感。まさに歴史はサスペンス!

あとがき
 今年もひな人形を飾りました。部屋も狭くなるし面倒だなと毎年思うのですが、年に一度のことですし、人形たちだって出してあげないとかわいそうですよね。

(編集者:小高・高田・坂本・菅野)

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