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(発行日 2010年4月6日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 人生はよく航海に喩えられます。目的地に向かって舵をとっていくのですが、なかなか思うようにならない。ままならない状況は、外部環境と内部環境に分けられると思います。外部環境は嵐であることもあれば、凪であることもあるでしょう。あるいは港の状況の場合もあります。内部環境は、乗組員の健康や性格であったり船の状況であったりします。船長は、常にこの2つの環境に気を配り、目的地への最も好ましい航路を考えます。大きな航海の中の一シーンにとらわれると、船は海の藻屑となる可能性があるのです。われわれに外部環境を変えることはできませんから、できることは2つ。目的を常に明確にしつつ内部環境をととのえることです。

 経営者に引き直してみると目的は会社の使命、内部環境は経営管理。この2つを整えて100年に一度の不況に立ち向かうということになるのでしょう。そしてその先には穏やかな航海もあり、事故もあったりすることを胆に落としておく必要もあります。



今月のトピックス

平成22年度税制改正 2
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の
贈与税の非課税制度の改正について(前篇)

税理士  菊池 常雄


1.現行制度の概要

 平成21年6月改正において、租税特別措置法70の2により創設されたのですが、それによれば平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に、直系尊属から「住宅取得等資金 注1」の贈与を受けた「特定受贈者 注2」が、その資金をもって所定の期限内にその特定受贈者が自己の居住の用に供する住宅を取得し、かつ、居住の用に供する等一定の要件に該当する場合には、その贈与により取得した住宅取得等資金のうち500万円までは非課税とし、贈与税の課税価格に算入しないというものです。

 一般的な贈与の場合には、その年に基礎控除額110万円を超える財産の贈与を受けた場合には、その超える部分の金額が贈与税の課税対象となってしまいます。

注1 「住宅取得等資金」とは
 特定受贈者の居住の用に供するための住宅用家屋の新築や新築物件の取得及び増改築、
 あるいは既存の住宅用家屋の取得の対価に充てるための金銭をいう。
 これらの住宅の取得とともに、その敷地や敷地にかかる借地権を取得するための対価も含みます
 (措法70の2A五、措令40の4の2D)。

注2 「特定受贈者」とは
 贈与税の納税義務のある個人で贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上である者をいいます
 (措法70の2A一)

2.改正点の概要

 昨年の12月22日付けで公表された平成22年度税制改正大綱によれば、次のように改正されることになります。

(1)適用期限が1年延長され平成23年12月31日までに贈与を受けた場合が対象で、
   かつ、上記の非課税限度額が次のように引き上げられることになりました。

     平成22年中に住宅取得等資金の贈与を受けた場合は1500万円

     平成23年中に住宅取得等資金の贈与を受けた場合は1000万円

(2)ただし、特定受贈者の要件として新たに所得制限が付加され、贈与を受けた年の
  「合計所得金額 注」が2000万円以下の者に限定されることになりました。

   そのため、平成22年中に住宅取得等資金の贈与を受けた場合には、
   所得制限のない改正前の制度と選択して適用できることとされています。

                   

注 「合計所得金額」とは

  次の@とAの合計額に退職所得金額、山林所得金額を加算した金額です。

  @ 事業所得、不動産所得、利子所得、給与所得、総合課税の配当所得、短期譲渡所得及び雑所得の合計額
   (損益通算ができる場合には損益通算後の金額)

  A 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額
   (損益通算ができる場合には損益通算後の金額の2分の1の金額)


  ※申告分離課税の所得がある場合には、それらの特別控除前の所得金額の合計額を加算した金額です。


  

3.適用要件とその手続き

 本特例の適用を受けるためには、原則として

T.贈与により取得した住宅取得等資金により翌年3月15日までにその全額を以って居住用家
  屋及びその敷地等の取得の対価に充て、
U.同日後遅滞なく特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれる場合であっ
  てさらに
V.特定受贈者が贈与税の申告書にこの特例の適用を受ける旨を記載し、かつ、計算の明細書
  その他の書類(措規23の5の2E)を添付して、贈与税の申告期限内に納税地の所轄税務
  署長に提出することを要するとされ、
 期限後申告となった場合には認められないことになります(措法70の2F)。
 なお、その住宅の床面積は50m2以上とされています(措令40の4の2)。 

                                      
                                   ・・・次号に続く


私の部屋    「 メガネを買いました! 」

 2年程前から何となく違和感を覚えていましたが、視力が落ちるとこんなにも世界が変わってしまうとは・・・。

 そんな中、運転免許の更新がありました。視力検査をギリギリでパスし、何とか更新することができましたが、一応運転用に眼鏡を作りました。

 普段から目つきの悪い私ですが、よく見えなくなったため、気づくと眉間にしわを寄せて歩いていることが多くなりました。町で私を見かけた際、挨拶もしないで睨みつけているように見えたとしても、お気を悪くしないでください。


あとがき
 先日、あるお客様の会社の経理担当の方(女性)と食事する機会がありました。その方は私の親にも近いご年齢なのですが、元気元気!何しろパワフルなんです。話の中で「新しいことや分からないことができるようになるってワクワクするわよね!」言われてハッとしました。仕事に対してこれほどまでのポジティブ思考、見習わなくてはいけないと感じました。(坂本)

(編集者:小高・高田・坂本)

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