ABCネットニュース


(発行日 2010年6月2日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 

 文部科学省の調査によると、今春の就職内定率は90%前後(5月22日、日本経済新聞記事)。全国で56万人の卒業者がいて、そのうち37万人が就職希望者ですが、その中で3万人、1割弱が就職できなかったということで大問題だとしています。ただ、私が気になるのは56万人の卒業者と37万人の就職希望者のギャップの19万人です。このなかに就職を「あきらめた人たち」が多く入っているとすると恐ろしい数字になります。

 「子供があきらめて親が焦る」大学の就職課の人に聞くとこんな回答が返ってきます。事業をしていて思うのは、頼りになるのは「あきらめずに、最後まで手を尽くす」気持ちであり、そのくじけそうな心を支えるのは自分自身だということです。残念ながら家族や友人にできるのはサポートだけ。時代が強烈に求めているのは、最後は自分がなんとかするという信念と自覚です。たとえ、どんなに社会の壁が厚くても。


今月のトピックス

電子手形は中小企業の資金繰り支援になるか

中小企業診断士 伊藤 恒人

 昨年から「中小企業の資金繰りを支援する」として「電子手形」がスタートしていますが、電子手形は本当に中小企業の資金繰りを支援できるのか考察してみます。

1.電子手形とは

 債権の内容を紙ではなく、電子的記録によって管理して決済する仕組みのことで、そのため、2008年12月に電子記録債権法が施行されました。この法律の中で、売掛金や従来の手形とも異なる新しい型の金銭債権として”電子記録債権”の発生・譲渡を定めており、さらに電子記録債権の記録業務を行う電子債権記録機関について規定しています。

 これを受けて、三菱東京UFJ銀行が設立した電子債権記録機関「日本電子債権機構株式会社(JEMCO)」が2009年から事業を開始しています。


2.従来の手形減少の背景

 全国銀行協会の統計資料で手形発行の推移を見ると、過去20年間で手形枚数は1/4に、手形交換高は1/10以下に激減しています。
 手形は事業者にとっては、確実な決済手段であり、また、割引・裏書などによる便利な資金調達手段にもなっています。

しかし、利用する事業者としては、
 ・作成・保管、期日管理の手間とコストがかかる、
 ・紛失・盗難のリスクがある
 ・印紙税がかかる
というような問題があり、利用を縮小してきました。

一方、金融機関としては
 ・発行審査・受付の手間とコストがかかる
 ・手形保管のスペースおよび期日管理の手間とコストがかかる
 ・手形交換所運営のコストがかかる
 ・手形を利用した犯罪のリスクがある
というような問題があり、手形の発行および手形決済に必要な当座預金の開設を制限してきました。

 その間、手形の代わりに売掛金が増加しています。それによって支払サイトが短くなればよいのですが、手形を止めた支払者の中には支払サイトに応じて決済金額の割引を行っている場合もあります。

 この場合、支払者にとってはリスクが減りましたが、受取側にとっては、手形のような流通性がなく、割引による資金調達や裏書による決済ができなくなり、確実性の点からもリスクが大きくなっています。


3.電子手形の利点と課題

 以上のような背景の中で、従来の手形の問題点を克服し、利点を生かす方法として「電子手形」が出現しました。電子手形は債権を電子債権記録機関が作成する記録原簿へ電子的に記録するもので、紙は不要になります。

そのほかのメリットや課題は以下の通りです。

 メリット ・保管のスペースが不要である
・盗難・紛失のリスクがない
・印紙税が不要である
・金融機関に出向いて取立依頼する必要がない
・分割して割引・譲渡(従来の裏書)が可能である

特に割引・譲渡に関しては、小口に分割することが可能なので、一部を割引して資金調達に使い、一部を譲渡して資金決済にあてるなど機動的な使い方が可能。 
 課題 ・支払企業におけるネット環境とITスキルが必要になる
・ネット犯罪などに対するセキュリティの確保が必要になる


 中小企業ではインターネットバンキングを導入していない企業も数多く存在しており、導入のハードルは低くはありません。



4.電子手形と中小企業の資金繰り

 電子手形は、従来の手形から見ると大変メリットは大きいと思います。しかし、この電子手形が「中小企業の資金繰りを支援する」というキャッチフレーズで普及促進されると疑問を感じます。そもそも仕事をした対価を支払うのに3ヶ月後とか6ヶ月後という支払サイトが商慣習として良いとは思えません。ひどい場合は、台風手形(210日後)、お産手形(10ヶ月後)と呼ばれるものもあります。

 これらは金利が高い時代に、優位な立場を利用して支払サイトを延ばすことで、少しでも金利を稼ごうとした支払者の身勝手な都合によるものではないでしょうか。このような悪しき慣習が低金利の時代になってもそのまま引き継がれていることこそ見直すべきと思います。

 中小企業は手形が増えることを望んでいるのではありません。手形が減ってきたことは中小企業の資金繰りにとっては歓迎すべきことです。
 電子手形は、従来の手形の問題を解決するという意味では評価できますが、「中小企業の資金繰りを支援する」というキャッチフレーズで普及させようとすることには違和感を感じます。

私の部屋    「 腰 やっちゃいました(涙) 」

 

 先日、3歳の甥っ子と遊んでいて勢いよく立ちあがった瞬間、「あれっ?」と思い、数時間後から激痛に苦しみました。やはり、日頃の運動不足と年齢のせいですかね。若い・若いと思っていてもメンテナンスを怠っていれば、体のどこかにおかしな所が出て来るのですね。

 そういえば、数年前からお腹の周りには、おいしそうな物がついてきました。そこで心機一転、これからは肉体改造に励みます!腰の痛みがとれ次第・・・
 

あとがき
 先週の一日、娘が通う小学校の運動会観戦のため、お休みをいただきました。日曜に予定されていたのが、雨で延期になり平日開催となったためです。昨年は入学したばかりで右も左もわからないような感じでしたが今年は違いました!徒競争ではなんと1位。ダンスも切れがあり、私の娘にしては上出来でした。子供の成長は目を見張るものがありますね。本当に楽しい一日でした(ただの親バカな内容になりスミマセン)。(坂本)

(編集者:小高・高田・坂本・佐藤・坂部啓)

前のページヘ戻る

HOME

前のページヘ戻る
前のページヘ戻る