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(発行日 2012年4月6日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 コスモと未来(ミキ)という名前をご存じですか。平成6年7月に宇宙飛行士向井千秋さんと一緒に地球を236周したメダカの名前で、俗にいう「宇宙メダカ」です。そのコスモと未来の子孫が東京大学の井尻憲一先生(東京大学アイソトープ総合センター 宇宙生物科学)の指導のもと、繁殖が繰り返されています。

 実は、その子孫6匹が弊所の会議室の水鉢の中で泳いでいます。できればお分けしてほしいと以前からお願いしてあったもので、3月20日に届きました。その命は15代に渡って受け継がれてきたものです。固有種のメダカですら今、絶滅危惧種とされています。

 ひるがえって「事業」でも「家」でもしっかり残すのは難しく、時代は「承継」について真剣な答えを要求しています。残すものをしっかり考え、具体的な手を打つ。「宇宙メダカ」はそんな思いを抱かせます。お時間がある方は弊所会議室の水鉢をのぞいてみて下さい。

 

今月のトピックス

平成23年度税制改正を振りかえって

税理士  菊池 常雄

 

 平成22年12月に発表されました平成23年度税制改正案は、東日本大震災や国会における衆参ねじれ現象などによる政治の混乱により、その可決が平成23年6月と11月にずれ込み、可決されたものもありますが、審議未了で先送りとなったものも多くあります。時期的に見れば平成24年度税制改正の審議も行われていなければならないはずですが、ようやくその途についたところのようです。

平成24年度税制改正では、「社会保障と税の一体改革」と東日本大震災の復興財源を確保するための「臨時復興増税」というのが大きなテーマとなっています。特に、「社会保障と税の一体改革」では、その財源として消費税の引き上げに期待が掛けられているわけですが、与党内でも反対論が盛んなのでどのようになるかわかりません。

従って、平成24年度税制改正の内容についてご紹介ができませんので、すでに昨年の3月号と4月号で紹介しました平成23年度税制改正案のうちから、平成24年度から適用されるものについての再紹介と、先送りとなったものの今後の見通し等について、ご案内させていただきたいと思います。

項 目  適用時期 
 1.法人税率の引き下げ(法人税法66条)

30%→25.5%

ただし、資本金1億円以下(中小法人)の法人の年所得800万円以下の金額=22%→19%


※特例として中小法人の年所得800万円以下の法人税率は18%→15%(措法42条の3の2) −注参照



2.減価償却制度の見直し

定率法に基づく償却率を定額法に基づく償却率の2.5倍(250%償却法)から定額法に基づく償却率の2倍(200%償却法)への変更(変更後は償却額が減少します)

平成24年4月1日以後開始事業年度から

特例については、24年1月1日から27年3月31日までの間に開始する事業年度に適用




平成24年4月1日以後取得する減価償却資産から適用


注:「臨時復興法人税」の創設
上記のように法人税率を引き下げたうえで、平成24年4月1日以後最初の事業年度開始日から同日以後3年を経過する事業年度まで「復興特別法人税」として、改正後の法人税額の10%分が上乗せされることとなりました(財源確保法43条、45条@A)。
したがって、中小法人等の年所得800万円以下の特例による軽減税率15%の実質負担率は16.5%ということになるわけです。


 (参考)「復興特別所得税」の創設

 所得税についても、平成25年分の所得税から「復興特別所得税」として所得税額の2.1%分が上乗せされることになります。この場合の「所得税額」には、申告納税する所得税のほか、源泉所得税も含まれることになりますので、国内において支払われる給与及び利子や配当等に対して源泉徴収する場合にも通常の源泉所得税のほかに復興特別所得税として源泉所得税の2.1%を徴収し、法定納期限までに納付することになります。

 
この増税の期間は、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得に対する所得税に係る基準所得税額が課税の対象となります(財源確保法9条A)。



※財源確保法は平成23年12月2日に公布・施行され、正式名称は、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」です。


上記の他、平成24年4月1日以後開始事業年度から、下記の制度も行われています。(詳細は次月号でご案内します)

・欠損金の繰越制度の見直し関係(法人税法57条)

・貸倒引当金制度の見直し(法人税法52条)

・寄附金損金算入限度額の引き下げ(法人税法37条)

私の部屋    「 春うらら・・・ 」

 

 春うらら・・・上り下りの隅田川♪♪
ようやく待ちに待った春です。桜前線情報があちらこちらで聞かれるようになり、心はウキウキドキドキしながら新しいことに挑戦したくなる季節です。
でも、花粉症の人はそれどころではないようですね。
我が家の主人は、還暦を迎えてから加齢による乾燥肌と戦い、今は花粉症とも戦っています。主人いわく「おれは絶対花粉症にはならない。」と言いながら目のかゆみに耐えられず、近くの眼科で診察を受けたところ、「軽い白内障と花粉症です。」と診断されショックを受けていました。
主人は私を恨めしそうに「君は花粉症もなく元気ハツラツでいいよな〜。」とうらやましい言い方をされていますが、私だって、突発性じんましんに悩まされているのよ。と言いたいところですが、「私は、まだ若いいから花粉症や乾燥肌には無縁なのよ。」と言い返してしまう。
でも花粉症は年齢に関係ないんですよね。
花粉症の主人にサングラスをさせながら、隅田川のお花見に行ってきます。
 

 

あとがき

 毎年小学生の娘と一緒に「名探偵コナン」の映画を見に行っており、今年も先日行ってきました。今回はサッカーを題材にしたストーリーでしたが、そこで登場していたサッカー選手が「サッカー選手はみんながみんな足が速いわけじゃない。遅くても活躍している選手はたくさんいる。それは状況を把握し、その先を予測して、必要な場所で的確に動くことが出来るからだ。」というようなことを言っていました。子ども向けのアニメ映画ですが、なかなか深いセリフだなと感心しました。(坂本)

(編集者:小高・高田・坂本・佐藤・坂部啓)

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