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(発行日 2012年10月3日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 「伝える力」(池上彰)や「聞く力」(阿川佐和子)などの書籍が書店で平積みになっています。コミュニケーションの大切さは社会人の常識として定着して久しいですが、尖閣諸島問題で中国と日本の外交トップのやりとりを聞いていて、その重要性を再認識させられます。伝える話法や聞き取る技術などはいろいろ研究されてきましたが、人間の内面に踏み込まないとそれは小手先になります。

 「あなたはそうは言ったけど、私はこう思うのよ。」と考えながら聞くのではなく、我(色眼鏡)をとって素直に聞く。そして相手の立場を慮りつつ、根拠を示してしっかり伝える必要があります。経営者の場合は特に、コミュニケーション能力いかんで、職域の拡大・縮小が決まるように思います。


今月のトピックス

継続力の大切さ

税理士  坂部 達夫

 
 ロンドンオリンピックで「なでしこジャパン(以下、なでしこといいます)」が銀メダルを獲得し、歓喜に沸いたシーンは記憶に新しいと思います。ワールドカップに続く快挙に「女子サッカー」ファンが急増したことは想像に難くありません。
 
 先日、元なでしこの東明有美(とうめいゆみ)氏のお話を聞く機会があり、なでしこの活躍の背景にあるものを明らかにしていただきました。経営に役立つ話も多く、多少坂部が解説を加えながらお伝えしていこうと思います。なお、東明氏には講演の内容をメルマガとさせていただくことの了承は得ています。タイトルは「なでしこジャパンに学ぶ継続力の大切さ」でした。 


1.なでしこジャパンの特性

  講演の冒頭はなでしこの経緯や過去の戦績の分析でした。ここで意外だったのが、パスをしっかり回すサッカーを心がけてはいるが、本当のなでしこらしさとは、泥臭く最後まであきらめない気持ちだということでした。そのモチベーションの維持が今回の講演の胆だったのかもしれません。もうひとつ、印象に残ったものがあります。

 フランスを2−0で下した時、呆然と座り込んだフランス選手の横に寄り添うように座り込む宮間選手(主将)の写真を見せながら、東明氏は語ります。「日本選手の強さが欧米で取り上げられる時、この写真を引き合いに出される。日本の選手は相手を尊重する、そして思いやる心をもっている。これが日本女子サッカーの強さだ。」


2.身体能力は特別ではない

 すばらしい戦績をあげ続ける彼女たちは特別な身体能力や才能をもっているのかというとそうではないと言います。あの澤選手も特別な身体能力をもっているわけではなく、ごく一般的なもの。それでも、彼女たちが優れているのは「モチベーションを維持し、あるいはモチベーションが大切だということに深く気付いている」ということです。


3.内なる欲求

  「モチベーション」よく使う言葉でいわゆる「動機づけ」と訳されます。人を突き動かす情念とでもいえましょうか。サッカーを練習し、上手になり、活躍したいという情念は、何によって引き出されるのでしょう。報奨金でしょうか、それとも負けたらグランド10周に代表される罰なのでしょうか。

 東明氏はそうではないと言い切ります。「少なくともなでしこにはそのような人は一人もいません。」東明氏は続けます。「彼女たちは、充実感・達成感・そして楽しいという思い、これらの内なる欲求に突き動かされています。いわゆる「フロー状態」「ランナーズハイ」といわれるもので、これが最大のパフォーマンスが得られる状況なのです。」


4.目標設定とイメージトレーニング

 では、この内なる欲求の呼び水になるものはなにか。それは「目標設定」です。しかもその目標は困難であると同時に明瞭かつ具体的に描けるものである必要があります。

 また、東明氏がワールドカップの前日、澤選手と会ったときに彼女は、「私明日勝っちゃうよ。トロフィーをかかげている映像がまぶたから消えない。」と言っていたそうです。
 東明氏は続けます。「夢をかなえるためには目標設定が重要。そしてその達成状況が明確に描けるか、しかもカラーで。そしてそれを信じられますか?」


5.サポーター

 最後に重要なのがそれを支える、指導者・親・友人などの存在です。味方になる人を周りにおいておけるか、強みと弱みなど気づきを与え、勇気づけてくれる人がいるかどうか。頭のなかの「ハテナ」を「びっくりマーク」へ変化させてくれる人の存在が重要であると言います。

 とりわけ指導者には、観察力と多様性を活かした指導が必要。これは会社の上司にも当てはまりそうですね。


 
私の部屋    「 夏 休 み 」

 年に数回、友人家族と遊びに行く機会があります。独身の私にとって、子供たちに癒される数少ないイベントです。はじめは張り切って頑張るのですが、小学6年生を筆頭に3兄弟を相手に悪戦苦闘。翌日、私は自宅に引きこもり体力の回復をするのが定番です。

 それにしても子供たちのあの元気はどこから湧いてくるのでしょうか。真夏の午後にサッカー、テニス、バスケット、最後は使い方のわからないゲーム機でコテンパンにされ・・・疲れて眠ってくれたらようやくゆっくりと話ができます。たった1日だけでも、良く頑張ったと自分で自分を褒めてあげたくなります。

 そういえば私も3兄弟。毎日のようにゲンコツされていたのですから、とんでもない毎日が繰り広げられていたのは間違いありません。毎度、両親への感謝の気持ちを改めて感じるイベントともなっています。
 

あとがき
 最近過ごしやすい季節になってきました。夜は鈴虫の鳴き声が聞こえ、窓を開けると気持ちいい風が吹き抜けてきます。この前まで暑い暑いなどと言っていたのが本当に嘘のようです。忙しい毎日が続き、このような変化を見過ごしてしまいがちですが季節の変わり目を楽しむくらいの余裕は保ちたいものです。(坂部啓) 

(編集者:小高・高田・坂本・佐藤・坂部啓)

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