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(発行日 2015年8月10日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 最近、興味をもっているのが「盆栽」の世界です。これまでは、針金を使って無理繰りひねり回し、なんて酷いことをなどと思っていました。ですが「大きな鉢の中で500年息づいている松柏です。」と聞くと、たかだか80年しか生きられない人間からすれば「触らせて貰う」という謙虚な感覚になります。

 盆栽は、自然を彷彿とさせ生死を感じさせるもの、「侘び寂び」だと思うのです。しかし、多くの盆栽展に集うのは半分以上が外国人だと(特にイタリア・フランスが盛ん)聞くと、われわれは、如何に本質を見ていないのかと思ってしまいます。

 

 

今月のトピックス

民法改正と経営者保証について

 税理士  坂部 達夫 


1.保証債務の意味

「迷惑をかけないから。」と商売をやっている親戚に頼まれて保証人になる。その親戚が突然夜逃げする。銀行からは、「保証人になったのだから」といって矢のような催促が来る。自分の稼ぎや財産以上の借入金の肩代わりを要求され、「破産」という2文字が脳裏に浮かぶ。  
ドラマの導入部分にありそうなシーンですが、このようなことは平成18年からはほとんど見られなくなっています。それは平成18年に信用保証協会が経営者以外の第三者保証を禁止したからです。これにより、いわゆる親戚縁者が拝み倒された結果、不幸な目に遭うという事はなくなりました。連帯保証は、借金をした人が返済できなければ、保証人がその借金をした人と同じ立場で返済義務を負います。また、他に保証人がいるからといって安心はできません。債権者は回収できるところから回収できます。借金をした人は、その裏付けとなる資金が手に入るのに、保証人は「お金は手にしていない。」というところが違います。お金を借りた人が、使いまくって返せなくなったツケを、ただ信用(保証)したというだけで肩代わりさせられる。誤解を恐れずに言うと、保証債務は、「債権者が人を信じる気持ちを担保にとる。」という性格を持っている制度なのです。


2.民法改正での保証制度

今、国会に上程されている民法改正(案)では、保証人が自己の責任を十分に認識しないまま安易に保証契約を締結するのを防ぐため、事業資金の借り入れにかかる第三者保証(個人保証)について、原則として否定し無効としました。事業資金の借り入れにかかる保証とは、具体的には事業資金の連帯保証と根保証債務です。ただし、原則が無効ということで、2つの例外、つまり禁止されていない保証債務があります。


3.保証債務の無効の例外

保証債務を受けることができる例外の一つが、当該事業の協力者や支援者が自らがすすんで債務者(会社)の連帯保証を引き受けるケースです。この場合、債務者が破綻したら借金の肩代わりを余儀なくされることを十分に理解してもらうために、公証役場で公証人に保証契約を締結する意思を有していることを確認してもらって、公正証書を作成するなど、連帯保証の申し出を行ったことが客観的に認められることが必要になります。
もう一つの例外は以下の場合です。この場合は、公正証書の必要はありません。
(1)実質的な経営権を有している者、営業許可名義人または経営者本人の配偶者(当該経営者本人と共に当該事業に従事する配偶者に限る)が連帯保証人となる場合
(2)経営者本人の健康上の理由のため、事業承継予定者が連帯保証人となる場合


4.経営者保証に関するガイドライン

経営者等の保証債務が認められているとなると、「経営者に無用なストレスをかけ、創業や再建の妨げになっていうのは変わらんじゃないか。」という声に応え、銀行関係の協会や日本商工会議所が主体となって経営者保証に関するガイドラインを平成26年春から運用しており、内容は、
@ 会社と個人の経理をしっかり区分する
A キャッシュフロー経営を心掛ける
B 債権者等に情報開示を積極的に行う
などの要件を満たした場合には、金融機関はうかつに代表者の連帯保証を取れなくなっています。要は、しっかり会社経営をしているところは個人保証を拒むことができるようになっているのです。

 

私の部屋    「トレードマーク 」

 先日、毎年恒例となっている友人家族(子供は三兄弟)と遊びに行ってきました。行先は、昔アルバイトしていた海のテーマパークだったのですが、何を乗るにしても必ず並びます。覚悟していましたが、待ち時間だけで疲れてしまいました。列に並んでいる時に一番下の小学三年生が、笑顔で「いつもこの靴とバッグだね。好きなの?」と聞いてきました。子供ってよく見ているのですね。そういえば、彼が歩き出した頃には既に同じ格好だったような・・・。私は、仕事以外に家を出ることが極端に少ないので、部屋着さえあれば困りません。結果、いつも同じ格好のおじさんになってしまいました。「良く覚えていたね。」と返すのが精一杯で「このジーパンもいつも同じだよ。」とは言えませんでした。
会うたびに大きくなっている子供達。上の子はもう中学三年生です。寂しいですが、子供たちが一緒に遊びに行ってくれなくなるのも時間の問題でしょう。何より服を買いに行くのが億劫なので、トレードマークとして同じ格好を貫くことにしました。

 

あとがき
 今年は高校野球の全国大会が始まってから100周年を迎えるメモリアルイヤーです。これまでも名勝負・名場面を繰り広げてきた高校野球。今年はどんなドラマが展開されるのか楽しみです。皆様もふるさとの高校を応援し、熱い夏をお過ごし下さい!(小高)

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