錦糸町 税理士法人　坂部綜合会計／アサヒ・ビジネスセンター

確定申告　Ｑ＆Ａ

Ａ　平成２７年分の所得税の確定申告から所得税の税率が改正されました。改正前の所得税の税率構造に加えて、課税される所得金額が4,000万円を超える部分について45％の税率を設けることとされました。

上記の改正に伴い、給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)及び賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(所法別表第2〜別表第4)が改正されています。

Ｑ２．　給与所得（年末調整済）の他に所得がある場合、確定申告をしなければなりませんか？

　

Ａ　給与所得者で給与の年間収入金額が２，０００万円以下の場合において、次の１または２のいずれかに該当する人は確定申告を要しません。

１．給与を１か所から受けていて、かつその給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、給与所得、退職所得を除く所得の合計額が２０万円以下の人
２．給与を２か所以上から受けていて、かつその給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、(1)年末調整をされなかった給与の収入金額と、給与所得、退職所得を除く所得の合計額が、２０万円以下の人、又は、(2)給与収入の金額から、所得控除の合計額（雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く。）を差し引いた金額が１５０万円以下で、更に給与所得、退職所得以外の所得の合計額が２０万円以下の人

この規定は確定申告を要しないということであって、課税しないということではありません。１または２の該当者が、医療費控除や住宅借入金等特別控除を受けるためには、すべての所得を申告する必要があります。
また、同族会社の役員やその親族で、その同族会社からの給与の他に貸付金の利子、店舗・工場などの賃料、機械・器具の使用料等の支払を受ける人は、上記の規定にかかわらず確定申告をしなければなりません。




Ｑ３．財産債務調書制度って何ですか。


Ａ　平成２７年度税制改正において、所得税等の申告の適正性を確保する観点から、財産及び債務の明細書を見直し、一定の基準を満たす方に対し、その保有する財産及び債務に係る調書の提出を求める制度が創設されました。

所得税等の確定申告義務がある人で、その年分の総所得金額及び山林所得金額の合計額（注1）が2,000万円を超え、かつ、その年の12月31日において所有する　�@財産の価額の合計額が3億円以上又は�A国外転出特例対象財産（注2）の価額の合計額が1億円以上であるときは、その財産の種類、数量及び価額並びに債務の金額その他必要な事項を記載した財産債務調書を提出しなければなりません。
財産債務調書を提出期限内に提出した場合には、財産債務調書に記載がある財産又は債務に関して所得税等の申告漏れが生じたときであっても、過少申告加算税等が5％軽減されます。

（注１）申告分離課税の所得がある場合には、それらの特別控除後の所得金額の合計額を加算した金額です。ただし、�@純損失や雑損失の繰越控除、�A居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除、�B特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除、�C上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除、�D特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除、�E先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除を受けている場合は、その適用後の金額をいいます。

（注２）国外転出特例対象財産は、有価証券、匿名組合契約の出資の持分、未決済信用取引等又は未決済デリバティブ取引をいいます。