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(発行日 2016年6月10日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 経営とは「芸術と科学の融合」だと言われます。経営における芸術とはなにかというと、人間の感性や知恵や技術、そして経験をいい、経営における科学とは、分析にもとづく理論や手法の構築と実践そして検証をいいます。それらを織りこんだ布のようなものが経営なのだという表現なのでしょう。

 経営という用語は、古語でいう「縦糸(経)・横糸(営)」にあたり、マネジメントを経営と訳した先人の知恵には脱帽します。つまり経営とは、どんなに進んだ科学的手法でも、まず人ありき。経営者や会社を構成する人たちが織りなす心模様が、商品となって顧客に発信され拡がっていくのです。一人一人が経営感覚を身につけることの重要性を認識することが大切です。

 


今月のトピックス

成年後見制度について


岩井司法書士総合事務所
     所長  岩井 進



1.成年後見制度とは


 成年後見制度は、認知症等により判断能力が低下した方の財産管理や身上監護を後見人が本人に代わって本人の利益のために行う制度です。
 適用事例としては、(1)本人が法的な行為を現にできないために後見人が必要である事例と、(2)本人が法的な行為を将来できなくなったときのために後見人となるべき者をあらかじめ決めておく事例があります。「法的な行為」としては、例えば、預貯金の払出・解約、保険金の受領、遺産分割協議、相続放棄、不動産の処分・購入・リフォーム、医療費・介護費用等の支払、施設入所契約等が考えられます。



2.法定後見と任意後見


 成年後見制度には、法定後見と任意後見があります。法定後見は、本人の判断能力が低下した後に親族等が家庭裁判所で本人の後見人を選任してもらうものです(後見のほか、補助・保佐の類型もあります)。任意後見は、本人が元気なうちにあらかじめ契約で誰を将来の後見人とするかを決めておくものです。前述の適用事例でいえば、法定後見は(1)に、任意後見は(2)に該当します。



3.手続きについて


 法定後見は、親族等が家庭裁判所に対し後見人の選任の申立を行います。その際、親族等を後見人の候補者にできます。家庭裁判所は、候補者が適任と判断すれば、その候補者を後見人に選任します(候補者を選任しないこともあります)。近時は、本人が一定額の流動資産を有するときは後見監督人を職権で選任するケースが多くなっています(別に、成年後見制度支援信託という制度を利用するケースもあります)。
 任意後見は、公証役場で公正証書により本人と任意後見受任者(将来任意後見人となる者)が契約をします。契約後、本人の判断能力が低下した段階で、任意後見受任者が家庭裁判所に対し任意後見監督人選任の申立を行い、その選任がなされると任意後見人となります。
 後見人は、家庭裁判所または後見監督人に対し、定期的に後見事務の報告をします。居住用不動産の売却などの家庭裁判所の許可が必要な行為や、後見監督人がいるときはその同意が必要な行為もあります。



4.費用について


 費用としては、申立時・契約時の初期費用と、選任後・就任後の費用があります。
 法定後見は、申立時に法定費用として数千円、専用の診断書の作成料として数千円。申立の支援を司法書士等に依頼するときは別途報酬がかかります。後見人の選任後は、専門職後見人(弁護士、司法書士等)や後見監督人については申立により家庭裁判所が報酬を付与します。その目安となる額は家庭裁判所が公表しています。
 任意後見は、契約時に公証人の手数料として10万円程度。支援を司法書士等に依頼するときは別途報酬がかかります。任意後見人への就任後は、任意後見人には任意後見契約で定めた報酬が発生します。任意後見監督人については法定後見の監督人と同じです。


 
5.任意後見の付随的契約等


 任意後見は、任意後見が発動する前段階への備えとして、見守り契約や包括的な財産管理契約の締結、本人が亡くなった後の備えとして遺言書作成や死後事務委任契約の締結をセットで行うことがあります。相談事例としては、身寄りがない方、遠方・遠縁の親族の世話になりたくない方などがあります。



6.成年後見制度の限界


 成年後見制度は、本人の利益のための制度ですので、本人の家族・親族にとっていかに利益であっても本人にとって利益でないと判断されれば、成年後見制度で対応することはできません。例えば、相続税対策として本人に借金をさせて収益物件を購入させるといったことはできません。相続税対策は、推定相続人である家族・親族の利益であって本人の利益とは判断されないのです。この点は、本人の判断能力が低下していない状態と比べるといかにも不合理であるともいえます。この関連で、近時、民事信託のスキームを使って成年後見制度を補完する方法も注目されています。

私の部屋    「ゴルフレッスン」

  

 ゴルフが好きで毎週ゴルフ練習場に通っていますが、一向に上手くなりません。上手くならない理由は実践を踏んでいないからと思っていましたが、基本的なスイングが出来ていないのでは・・・?
 そこで、思い切ってプロのレッスンを受ける決意をしました。レッスンを受けてみたものの、長年の癖のあるスイングから抜け出すことができません。時にはレッスンプロの教え方が悪いからだと思ってみたりしていましたが、自分が素直にプロの指導を聞き入れていないこと、言われたことについて理解できていないことに気づかされました。
 コースを回る際は、スコアを気にせず、指導を受けたスイングが出来ているかどうかを確認しながらプレーをするようにしています。できればコースで打ち放題はしたくありません。

あとがき
 いよいよ6月ですね。6月と言えば、ジメジメして祝日が無い月というイメージですが第3日曜日は「父の日」です。前月の「母の日」と比べると、なんだか盛り上がりに欠けるものはありますが、何はともあれ日頃の感謝を伝えたいと思います。(小高)

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