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(発行日 2016年7月11日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター
はじめに
代表取締役・税理士 坂部 達夫
大リーグマーリンズのイチロー選手が、先月15日、日米通算4257安打となる安打を放ってピート・ローズの記録を抜きました。まさしく野球界、いや日本の至宝というにふさわしい活躍です。イチロー選手と言えば、ユニフォームの左肩をつまみ、バットを立てるルーティーンが有名ですが、それだけではなく、球場入りの時刻、練習メニューなども判で押したように正確だそうです。
そのルーティーンと偉大な記録との相関関係はあるのでしょうか。以下は私の想像ですが、体(フィジカル)と心(メンタル)は繋がっていて、イチロー選手は心をコントロールするために、体の動きをルール化している。なぜかというと、正しい行動を妨げるものは懐疑(自らを疑う心)と逡巡(迷う心)だからです。心は完全に管理できるものではないですが、それらを自分の配下におさめようとする努力が成果につながっているということなのでしょう。少なくとも単なるゲン担ぎではないと思います。
今月のトピックス
日本政策金融公庫のご紹介 |
坂部 啓太 企業にとっての資金は、たびたび血液にも例えられるように、とても大切なものです。資金が枯渇してしまえば、例え黒字であっても倒産に追い込まれてしまいます。また、新規事業を計画していても資金を用意できず、機会を逸してしまう場合もあります。 資金調達の最も身近な方法のひとつに金融機関からの借入れがあります。金融機関の種類は多く、都市銀行、地方銀行、信用金庫などが挙げられますが、それぞれに強みや特色があり千差万別です。 今日は、数ある金融機関の中でも中小企業融資に明るい日本政策金融公庫をご紹介します。 |
1.日本政策金融公庫とはどのような金融機関ですか? 日本政策金融公庫(以下公庫)は、100%政府出資の政策金融機関です。日本公庫は、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫及び中小企業金融公庫の3つの金融機関が統合、再編され、平成20年10月に設立された比較的新しい金融機関です。 民間企業が営利を目的として貸付けを行っているのに対し、公庫は民間の金融機関では対応が難しい案件にも迅速に対応することで、民間金融の補完を行い経済の安定を下支えする役割を担っています。 公庫のHPによれば、1企業あたりの平均融資残高は691万円と小口融資が主体であり、従業9人以下の小規模事業者への貸付けが融資全体の約9割を占めています。 また法人だけでなく、個人事業主への融資も積極的に行われており、無担保融資の割合は全体の約7割を超えています。このようなデータからも公庫は中小企業のサポートを積極的に行っていることが分かります。 2.日本公庫の利用にはどのようなメリットがありますか? (1)信用保証協会への信用保証料がかかりません 信用保証協会とは、信用保証協会法に基づき、中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。 中小企業は信用力に欠ける場合が多く、金融機関からの借り入れの際には、信用保証協会の保証を得たうえで融資をうけるケースが大半を占めます。信用の保証をうけるためには信用保証料を支払う必要があります。 これに対し、公庫からの融資は、信用保証協会とは別枠の融資ですので、保証協会の枠を使わず信用保証料もかかりません。 (2)すべて固定金利です 公庫からの借入金は全て固定金利のため、金融情勢に左右されず、安定した返済計画を立てることができます。 (3)経営革新等支援機関(以下認定支援機関)を通じての融資は、一定の条件(※)のもと金利の優遇をうけることができます 認定支援機関とは、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関です。 弊所は、経営革新等支援機関の認定を受けています。 ※事業計画の策定や認定支援の助言や指導が必要 3.弊所と日本公庫のかかわり 弊所は、公庫の江東支店との連携を密にしており、関与先の皆様が迅速に資金調達を受けられるよう、月に1度勉強会を行うなど所内体制を整えています。これまでも、弊所を通しての融資は、一般の窓口から新規で申込みをするよりもスムーズに融資が実行される場合が多く、様々なニーズにご対応させて頂いてきました。 冒頭でも述べさせて頂いた通り、資金は企業にとっての血液です。資金調達でお悩みの方は、是非一度弊所にご相談ください。 |
私の部屋 「言 葉 集 」
「心に残る言葉」「人生を変えた言葉」というようなタイトルが付いた本はたくさんあります。その中で、最近ある社長から紹介された仕事に関する言葉集(いわゆる名言集とは違う)を2冊紹介します。 1.人生と仕事を変えた57の言葉(NHK出版新書) 2006年から放送されているNHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」が元になって編集された本です。著名人ではありませんが、医師、教師、技術者、看護師、農家、学者など各専門分野で活躍している人が発した「言葉」で構成されています。その「言葉」が発せられた背景の説明が感動的です。 2.フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉(アスコム) 著者の原晋監督は、前職は電力会社の営業マンであり、その経験の中からチームをつくり上げるには何が必要なのか、人を育てるとはどういうことかを学び、それらのノウハウをスポーツの現場に持ち込んでみたということです。そーだったのか、これを知ったとき、偉大な成果も急に身近に感じられ、日常的な仕事においても大変参考になります。 |