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(発行日 2016年10月5日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 わが国には、認知症などの精神疾患を患っているお年寄りの財産管理や生活支援等について、様々な取り決めをしている成年後見制度があります。契約や業務委託など、法律的な意思決定が困難な場合に、後見人が代理で法律行為を行うというものです。これにより本人が保護される一方で、不動産の譲渡や預金の活用などが簡易裁判所によって大幅に制限されることになります。
 後見人がついた場合、本人の財産について、誰が意思決定するのかということが問題となります。本人はもう意思決定できないので、利害関係者は相続人ということになりますが、裁判所がにらみをきかせているため、処分等ができません。
 これを解決するのは、遺言書同様に、正常な判断のもとに行った信託や任意後見契約です。専門家の知見を生かし、自分の意思を前もって明らかにしておくのです。やはり、意思決定(将来の行為を相続人に託することを含めて)は、本人がすべきなのです。  



今月のトピックス

フィンテック(FinTech)で何が変わる?


中小企業診断士 伊藤 恒人

1.フィンテック(FinTech)とは

 金融(Finance)と技術(Technology)を組み合せた造語で、ベンチャー企業などが金融の分野において、ITを活用した決済、投資、財務支援などのサービスを提供することです。
 フィンテックの動きは、主に米国を中心としたものですが、英国政府も国策として取り組みを強化しており、世界中の金融業界とIT業界がその動向に注目しています。


2.フィンテックによるサービス提供

(1)スマートフォン決済、送金
 クレジットカード決済する場合、従来は決済端末という大きな機械を設置し、それを電話回線などにつなぐことで決済が行われていますが、フィンテックを活用したモバイル決済では小型のカード読取装置をスマートフォンに差込んでスマホを端末として決済が出来るようになっています。
(2)仮想通貨
 ビットコインが代表例。「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を中核としており、暗号通貨ともいいます。ブロックチェーンは、銀行やクレジットカード会社のような大きな中央管理組織を置くことなく、送金や支払の履歴を分散して管理することができるシステムで、特にグローバルな取引での活用に有効です。
(3)複数のクレジットカードをまとめる
 複数のクレジットカードやキャッシュカードを1枚にまとめることが出来る新たな電子カードが出来ています。これによって、1枚の電子カードで複数のカードを使い分けることができるようになります。
(4)クラウドファンディング
 インターネットを通じて、不特定の個人および企業から資金提供者を募るサービスです。投資、融資、寄付、購買などに適用されます。
(5)クラウド家計簿
 従来の家計簿は、領収書、預金明細、クレジットカード明細などを見ながら手作業で作成していますが、インターネットバンクの預金明細、クレジットカードのネット明細、電子マネーの利用履歴などをまとめて、自動で家計簿を付けてくれる仕組みがあります。
(6)企業会計支援
 家計簿と同様に会社の経理においても、インターネットバンクの預金明細、クレジットカードのネット明細などから帳簿を自動作成するシステムが提供されています。会計ソフトの提供会社が”フィンテック”という場合は、この機能のことです。
(7)その他
 ECショップに対して販売実績に基づいたオンラインでの融資、SNSによる送金、ロボ・アドバイザーとよばれる資産運用の支援などが提供されています。


3.今後に期待すること

 フィンテックは金融機関が開発するのではなく、ベンチャー企業が金融サービスを便利に活用したいというニーズから開発しているので、裾野が大きく広がっています。
 米国では、今でも小切手が決済手段として重要な役割を果たしており、ITの国で手書きの決済手段を改善したいと思うのは当然の流れで、クレジットカードやスマホ、仮想通貨を決済手段として活用していこうという動きになったと思われます。
 一方、日本では、BtoBはグローバル取引に馴染まない掛取引が中心となっており、BtoCではクレジット決済および電子マネー化が進んでいます。小切手は、個人決済では皆無、企業においてもあまり使用されなくなっているので、米国とは異なるフィンテックの発展が期待されます。

 個人的な希望ですが、ネットショッピングのクレジット決済が、キーボードからの入力情報だけでできてしまうのは情報漏洩等のリスクが心配になります。カードを物理的に読み取る手段があればより安全と思います。また、電子マネーはスイカやEdyのようにパソコンからのチャージ機能があるとより便利になると思います。

 
私の部屋    「 趣味 」
 趣味は、写真や盆栽、水彩画、珈琲など・・・と言いたいのですが、3日坊主の繰り返しで、一つもモノになっていません。その中で珈琲だけが毎日の意識の中で定着しています。銘柄・産地にこだわり、焙煎機を買ったり、噂のコーヒーショップへ行ってみたり。そして、一日に3杯まで、特に食後に飲むと、糖尿病に効く、あるいは癌の発症を抑えるなどのデータを盲信しています。
 さらに珈琲は、緑茶や紅茶に比べて自己主張は強いのですが、あらゆる現場で、その人を際立たせる名脇役としての存在感は普遍的で、人間臭い奴だなと思っている始末です。これが趣味というものかもしれません。
あとがき
 以前、「私の部屋」で、子どもの夏休みの宿題について書かせていただきました。今年の夏休みも、残念ながら宿題に関する口出しをしないという試練を乗り越えることができませんでした。 8月31日には、家にはサザエさんに出てくるカツオ君がいるのではないかと思ったほどです。でも、あきらめません!来年までには彼と一緒に「やる気スイッチ」の場所を探したいと思います。(梅)

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