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(発行日 2018年3月7日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 

確定申告の時期になると、「昨年から飲食店の経営を始めました。」あるいは、「フリーマーケットでいい感触を得たので、古着のビンテージショップを起こしたい。」などの起業相談を受けることが多くなります。その多くは、お客様や知人からの紹介によります。弊所には、日本政策金融公庫や地元の信用金庫と太いパイプがあるので、「あの事務所に相談すれば、初期費用の資金調達は何とかなるかもしれんぞ。」という切り口から入るケースが多いのです。もちろん、その方とお話しして、事業が立ち上がっていくだろうという感触を得た上で公庫さん等につなぎます。

以前、起業に向く性格は「思い切りがよく、あきらめが悪い方」と申し上げましたが、最近はちょっと表現を変えています。稼げる人の特徴は2つあって、1つは、「数字に対する意識が高いこと」、もう1つは「自分の弱点も含めて自己肯定感が高いこと」。私は、この2つが起業家にとって重要な資質だと考えています。

今月のトピックス

切り捨てない! 〜 事業再生の新しいモデル 〜 

企業再生コンサルタント 川野 雅之

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」―。楽天などで監督を務めた野村克也さんが、よく引用していた言葉です。
 会社の経営も、よく似ているかもしれません。ピコ太郎さんに象徴されるように、売上が上がる時には“運”が味方をするケースがあります。しかし不振に陥る時には、ある共通した原因がちゃんと存在するのです。それは、
(1)“同じ”商品・サービスを、
(2)“同じ”客に、
(3)“同じ”ように売り続けている。
というものです。
これが分かれば、不振を脱却し、さらにはV字回復させるポイントも分かるはずです。すなわち
 @ “違う”商品・サービスを、
 A “違う”客に、
 B “違う”ように売る。
に転換するということです。

 金融機関の弱点であり、金融庁が最重要課題としている『事業性評価』も、結局は上記@ABのそれぞれについて、具体的に誰が、いつ取り組むのかを明確にして、その方向性と達成可能性を、予め判断させようとしているのです。


 これまで『事業再生』というと、各部門をGood(黒字)とBad(赤字)に振り分け、Badを清算する。人件費を中心に、固定費を極限まで削減する。こうした“誤った”プランが横行していました。その結果、
○ 客…「最近あの会社の名前を見なくなったなぁ〜」
○ 従業員…「こんな会社に勤めてても面白くないや」
○ 仕入先…「何かどんどん事業規模を縮小しているけど、危ないんじゃないの?」
と、再生どころか、奈落の底に落ちる事態を招いていたのです。

 『事業再生』とは、赤字部門を切り捨てる事ではありません。
 今までずっと赤字だった事業を黒字化する事です。
 ではどうするのか?先述した@ABを、より具体的に考えてみましょう。
 “違う”という表現は、“新しい”という言葉に置き換える事ができます。そして“新しい”モデルは、発想を転換する事で、生み出されていくのです。


 ポイントを2つ挙げておきます。

(1)業界の常識を覆す
 不振企業の特徴として、業界の常識にどっぷり浸かっている事があります。この商品を作るには、AとBから仕入れなければならない。このサービスを提供するには、CとDもセットにしなければならない等々…です。従って“新しい”モデルとは、この常識をメチャメチャに壊して、誰もが手を付けようとしなかったやり方を、考えればいいのです。

(2)消費者の視点で考える
 不振企業のもう1つの特徴が、全てを売り手の理屈で考えている事です。日本特有ともいえる「良い物を作っていれば売れる」という発想が、典型的な例でしょう。


 “新しい”ものは、日常生活の中で「こんなのがあったら良いのになぁ〜」と感じる事を、商品化する事で生まれます。「何を売りたいか?」ではなく、「消費者が何を望んでいるか?」を考えるのです。

 経済がものすごいスピードで変化し続けている現在、今日と同じ事をしていては取り残されてしまいます。まずは『体を酷使する働き方』から、『頭をフル回転させる働き方』へ、発想をシフトしていく事が重要です。



有限会社川野コンサルティング 代表
http://www.kawacon.com/


私の部屋    「 おススメスポット  」


先日、千葉県木更津市にある「中の島大橋」というところに行ってきました。橋と言ってもなんと高さ27m、長さ236mという日本一の高さを誇る歩道橋です。
赤を基調とした橋のシルエットの綺麗さもさることながら、東京湾をぐるりと一望でき、対岸の先に見える富士山は絶景です。
某ドラマの設定で、“若い男女がおんぶでこの橋を渡り切ると恋が叶う”という話がきっかけになってか、今では恋人の聖地となっているようです。それはそれとして、一人でたそがれるのも良し、家族などと一緒に眺めるのもまた良しだと思います。
近くを通りましたら、潮風を受けながら少しのんびりしてみてはいかがでしょうか。個人的には夕暮れ時がオススメです。

 

あとがき
 春の足音と同時にひな祭りの時期がやってきました。わが家も孫のために屋根裏からひな人形を出し、花屋さんから買ってきた桃の花と菜の花とともにリビングに飾りました。ひな祭りに桃の花を飾るのは、魔よけ厄除けの力があるからだそうです。(高田)

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