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(発行日 2018年9月10日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 2018年9月2日の日経の記事から引用です。創業から100年の時を経てよみがえったブランドが、今パリで人気を集めているそうです。ブランド名は「モロー・パリ」旅行鞄などの革製品を中心とした品ぞろえでじわじわ人気を高めているとのことです。そのモロー・パリの人気の背景には業界の変化があるようです。70代のフランス人女性は「若いころはもっと身近な存在だったのに、今のブランド品の多くは見るからに『流行』そのもの。」と嘆きます。仏ブランドはブランド価値向上の戦略的マーケティングなどにより世界的にひろまり、その商品は派手すぎたり高すぎたり。これに対し、モロー・パリのファンという30代の女性は「商業主義に走らず、しっかりした職人技術に支えられているところが信用できる。」といい魂のこもったブランドだと感じているようです。

 ここからが経営の要諦だと思うのですが、ブランド再建者のサブチェンコさんは「本当のラグジュアリーとは時間であり、費やす時間は製品の価値として残る。」と力説します。
 効率や合理性を求める時代、「時間」に価値を置く経営が脚光を浴びる兆しのように感じられます。たとえば、お金で済ますより、忙しい時間を割いて時間を使ってくれる人のほうが印象に残るのは、偶々(たまたま)ではないように思いませんか。


今月のトピックス

認定支援機関は中小企業者のサポーター

坂部 啓太

 

1.認定支援機関とは?

 「認定支援機関制度をご存知でしょうか。正式名称を経営革新等支援機関といい、中小企業者(中小企業や個人事業主)に対して専門性の高い支援事業を行うことを目的として、2012年より運用されています。
 税務、金融及び財務に関する知識や実務経験が一定水準以上の者に対して国が認定する公的な支援機関で、具体的には、商工会議所、信用金庫、税理士、公認会計士、弁護士など様々な専門機関・専門家が認定支援機関として登録しています。


2.制度創設の背景
 

 中小企業者の浮き沈みは日本経済に大きな影響を与えます。2000年代以降も続く長期停滞から脱却するためには、中小企業者の経営力強化が大きな課題でした。
 しかし、中小企業者を取り巻く経済環境は、年々多様化・複雑化が進み、厳しい状況が今後も予測されています。
 さらに、中小企業者は大企業と違い、企業経営に関して専門的なスタッフ・部署を持たないことが圧倒的に多く、経営者に過大な負荷が課せられる傾向にあります。
 そのような経営環境下において、中小企業者の経営力を強化するためには、企業経営の相談場所、サポート役を拡充・整備することが急務とされ、認定支援機関制度が創設されました。


3.具体的な支援内容

(1)新規事業計画の策定支援 
 新しく事業を起こす際には、事業計画の作成が重要になります。せっかく良いアイデアがあったとしても、思いつくままに実行していては、途中で資金がショートするなど予想外の事態が生じるからです。なにより、金融機関から新規事業資金を調達する際には、事業計画書の提示が求められます。
 根拠を持った数字によって作られた事業計画があってはじめて外部関係者から協力を得ることができます。計画書の作成の経験がなくても、認定支援機関の助言を受けることにより、精度の高いものを作ることができます。

(2)事業承継プランの策定支援
 事業承継は、後継者の育成、事業関係者への理解の醸成、株式や経営上必要不可欠な資産の譲渡、経営者保証の引継ぎなど項目は多岐に渡るため、一朝一夕にはできません、ましてや場当たり的に対応していては、関係者の理解が得られず事業承継が失敗に終わる可能性もあります。
 そのため、中長期にわたる計画の作成が非常に大切で、経験豊富な認定支援機関に相談することにより、承継への道筋が明らかとなり、無理のない事業承継に繋がります。
 他にも人材育成、人事・労務、海外展開など多岐にわたる分野で認定支援機関の支援を受けることができます。税法上も認定支援機関によるアドバイスを受けることが前提となる特典もあります。もちろん認定支援機関により得意分野が違いますので、自社のニーズにあった認定支援機関に相談することが重要になります。


4.更新制度の導入

 現在全国では、約30,000機関が認定支援機関として登録されています(うち東京都では、約7,000機関が登録)。多くの専門家が手を上げている一方で、積極的に活動する機関とそうでない機関の差が生じていることが指摘されています。
 このような状況を是正するため、平成30年7月より更新制度が導入されました。今までは認定に期限はありませんでしたが、今後は5年ごとの更新となり、その際には、認定支援機関としての能力が再度確認されることとなります。更新制度により、認定支援機関の業務遂行能力の担保が期待されています。


5.当所の取り組み

 当所でも2012年に認定支援機関として認定を受け、税務はもちろん、事業計画、事業承継、金融・財務などの支援を行って参りました。
 今後も長年培ってきたノウハウを活かし、良きご相談相手としてあり続けられるよう、認定支援機関としての取り組みを強化して参ります。


私の部屋    「 蝉 の 声 」

 蝉の声は夏の風物詩の一つですが、私の故郷では昔と比べて様変わりしています。昔はアブラゼミがほとんどで、たまにツクツクボウシやミンミンゼミなどの鳴き声が聞こえるという状況でしたが、今はクマゼミの生息域が広がり、他の鳴き声が聞き取れない状況となってしまいました。
 クマゼミは温暖な気候を好むので、生息域の拡大原因の一つとして温暖化があるようですが、夕暮れに聞こえていた「ひぐらし」の鳴き声が好きだったので、それが滅多に聞けなくなってしまったのは少し残念です。

あとがき
 私事ではありますが、この度、9月末日をもって坂部会計事務所を卒業させていただくことになりました。今後はこれまで経験させていただいたことを元に、仕事の幅を拡大していけるよう頑張っていきたいと思っております。またどこかでお会いできましたら幸いです。長い間ありがとうございました。(坂本)
 

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