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(発行日 2019年10月4日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに


代表取締役・税理士  坂部 達夫

 第2回経営研究会が㈲カステッロで開催されました。千葉の臼井駅から車で約10分のところにある、とても素敵な庭を擁するイタリアン・レストランです。総勢16名の参加で、美味しい食事のあと、1時間ほど、チーフシェフで代表者でもある山田直樹氏のお話をインタビュー形式で伺いました。若いころ矢澤永吉のバンドに3年ほど所属していたというだけあり、トークはとても楽しいものでした。
 終わりころ参加者 の一人から「息子さんに対する事業承継をどうお考えですか?」という質問があがりました。山田社長は一息ついてから「息子に対する承継にはこだわっていない、もし継ぎたいのならこの建物は全て建て直してもいい。それほど悩ましい問題です。」と答えました。参加者は様々な思いでその言葉を聞いたと思います。
 事業承継に答えはありません。親子でも、その性格、能力は全く違います。ただ私は、親の背中を見て育った子供は、その事業を承継する最適な候補だと常々思っています。中小企業は家族経営が基本であり、お客様や社員に対して、どこまでも思いやれる心持ちが承継の対象です。建物や庭を含めたこちらの店構えは、その「心持ち」の一部であるようにも感じられ、いつまでもそこに在り続けて欲しいと思いました。

 

今月のトピックス

ABC経営研究会の内容報告 ~リストランテ カステッロ~


小高 誠和
  

 第2回目のABC経営研究会は9月21日、千葉県佐倉市にあります「リストランテ カステッロ」で食事懇談会を行いました。こちらは県内のみならず都内近郊からも多くの常連客が連日押し寄せる有名イタリア料理店です。当日もたくさんのお客様で賑わう中、貴重なお話を伺う事が出来ましたので、その内容をご紹介します。



             

 
1.カステッロの歴史
 都内から約1時間電車に乗り、京成臼井駅から徒歩では20分超と、立地条件は決して良くない場所に「リストランテ カステッロ」があります。しかしそのような環境にありながら、リストランテ カステッロは20年以上お客様から愛され続けています。
 山田シェフは15歳でイタリア料理の世界に入り、本場イタリアでも修行を積みました。そして27歳の時に創業メンバーとして佐倉市内にイタリアンレストラン「カピサノ」を起ち上げます。そして39歳の時にオーナーシェフとして「リストランテ カステッロ」を起ち上げることになりました。開業にあたり、お店の建築費用として1億円の融資を申し込みますが、金融機関は相手にしてくれませんでした。しかし、自らが執筆した書籍や出演してきた映像を使いながら事業計画を説明することによって、計画の信憑性とオーナーシェフ並びに経営者としての信用を獲得し、融資を受けることが叶いました。
 そしてオープン当初から順調に売上を伸ばしていたものの、借入金は元利均等返済なので借入期間の前半は利息部分が大きく、元金が中々減りません。「これでは利益が出る体制にならない」と借入金の一括返済を目標とし、仕事に励みました。その結果、約10年で資金を貯めて一括返済に成功し、それ以来現在まで金融機関からの借入はしていません。

2.カステッロのこだわり
 食事懇談会が行われた場所は間仕切りされた小部屋でした。都内のお店なら6卓~8卓程が置かれる広さなのですが、カステッロでは通常4卓で使用しているそうです。テーブル数を増やせば、その分売上は増加するのですが、お客様の居心地・サービスの質等を考慮してゆったりとした空間作りをしています。飲食店として料理の質はもちろん大事ですが、カステッロが多くのお客様から支持される理由はそれだけではありません。山田シェフはお客様に「特別なひととき」を提供するため、お店の雰囲気・接客など総合的にプロデュースし、増改築の設計や従業員教育も自ら行っています。
 また、カステッロに来店されるお客様の約9割がリピーターだそうです。山田シェフの頭の中には「おまかせ」を注文されるお客様1人1人のカルテのようなものがあり、同じ料理を出さないようにしています。何度来店しても毎回新鮮な気分で楽しんで頂きたい、という山田シェフの思いからの心配りです。「お客様に特別なひとときを提供する」、言葉にするのは簡単ですが、これを実際に行うのはとても難しいことです。しかし、カステッロでは山田シェフをはじめスタッフの皆様によって、これが本当に行われているからこそ20年以上もの間多くのお客様に愛され続けています。

3.家族経営
 山田シェフの理想としているお店は、イタリアの田舎にあるような、家族で経営し初めて訪れた人でも緊張感無く過ごせる、そんな暖かみのあるお店だそうです。カステッロでは山田シェフの奥様とご長男も一緒に働いています。そしてスタッフもまた家族同然なのです。夕暮れ時、スタッフの子供たちが小学校を終えて帰宅する道すがら「お腹すいたー!」とお店に立ち寄ることがあります。そんな時山田シェフは「お帰りー!何か食べてけー!」と誘います。また高校生の時にアルバイトをしていたスタッフが、結婚・出産を経て子育てが一段落してから、またカステッロで働きたいと連絡してきてくれることも嬉しい限りです。料理人として15・6歳の子供を親御さんから預かる以上、一人前にしてあげたいという思いから厳しい声を掛けることもあります。しかし、それも他人ではなく家族だと思うから、この店での成長や変化を、彼ら彼女らの今後の人生に役立てて欲しいと思うからこその愛情なのです。

4.最後に
 浮き沈みの激しい飲食業界において長年お客様から支持されるには、やはり理由があるのだと感じました。同じ事をやり続けるのではなく、その時代のニーズを感じ取り、その時代に合った変化をしていかなければならないのです。そして、それをやり遂げるには一人の力だけではなく「家族」という土台がしっかりしていなければならないのだと思いました。
 帰り際、お忙しい中、店内や庭園も案内して頂きました。カステッロの皆様、美味しい料理と素敵なひとときをありがとうございました。


私の部屋    「トラウマ?」


 子供の頃、スイミングスクールに10年間通っていました。体が小さく喘息持ちだった私を心配した母親が、体力をつけさせるために通わせていたそうです。泳ぎにはそれなりに自信のある私でしたが、海で泳ぐことだけはどうしても敬遠していました。それは、テレビで見た映画「ジョーズ」があまりにも衝撃的で、見通しの悪い海のどこから現れるかわからない鮫に恐怖を感じていたからです。我ながら単純な子供だったと思います。
 海やパニック系の映画を見るたびに「ジョーズ」を思い返してしまうのは、トラウマになっているからなのでしょうか。

 

あとがき
 台風15号の影響で千葉県を中心に各地で大変な被害が出ました。我が家も2日間電気が通らず寝苦しい夜を過ごし、改めて電気の大切さが身に沁みました。電力復旧のために昼夜を問わず作業してくださった方々、本当にありがとうございました。(小高)

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