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(発行日 2019年12月6日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 電動アシスト自転車が流行っているそうです。
 流通革命が言われる昨今、陸送に代わる手段は空送、すなわちドローンを使って配送する仕組みが本格化すると睨んでいます。そのうちプロペラのついた自動車も登場するのでは。その一方で、小回りの利く陸送も発達しそうな予感がします。バイク便の需要はもうひとつでしたが、郵便物からお花までの小物の配送に電動アシスト自転車が浮上するのではと見ています。特に折りたたみ式がいい。車にも積め、電車にも乗れて、2次的交通手段とするのは面白いと思います。実験的にイタリア製の「benelli」あるいは台湾製の「BesV」を買おうと思っています。実は、個人的趣味ですが。

 

 

今月のトピックス

合同会社とは

代表取締役・税理士  坂部 達夫


 合同会社は、アメリカのLLC(Limited Liability Company)をモデルに、平成18年5月施行の会社法により、企業の内部設計の自由化を図った企業形態として創設されました。  
 会社の所有と経営が一致し、社員の有限責任が確保され、会社の内部関係については組合的な規律が適用されるという特徴を有しています。創設当初の活用度は低かったのですが、2009年-2018年の設立数の推移をみると、この10年間で設立数が5倍になっており、2018年の設立数を株式会社との比較でみても、4件に1件は合同会社という状況になっています。
 そんな合同会社について、その主な特徴を以下に説明します。

1.合同会社の特徴

 合同会社の最大の特徴は、株式制度の対象外となる「持分会社」であることです。所有と経営が一致しているところから自由な制度設計が魅力とされています。それは次の点などから言われることです。

①株主総会や取締役・取締役会などの機関を置く必要がないこと
②計算書類の公告義務がないこと
③規模が大きくなっても、会計監査人を設置する必要がなく、また内部統制を整備する必要がないこと
④法人も業務執行社員・代表社員になれること

 株式会社でいう株主総会や取締役会がないということは、誰が経営の意思決定をし、業務の執行を担うのかが気になるところです。

2. 社員制度

 合同会社では、社員が出資者兼業務執行権・代表権を有する者となります。つまり社員が出資者(オーナー)であり、同時に業務の執行を担うということが合同会社の特徴で、株式会社と違って、経営者が重要な意思決定を行うにあたり、経営者と異なる存在である株主総会の承認を要しないといったところが経営の機動性を発揮する所以となっています。実際の運営では、定款自治の範囲がとても広く、社員の議決権の内容や、損益分配の割合、さらには業務執行の決定方法などについても、大きな裁量が与えられています。とりわけ、損益分配の割合を出資の比率で決める必要がないことが実務上の有益性を引き出していると考えられます。

3. 「損益の分配」と「利益の配当」

 「損益の分配」は「損失」と「利益」の分配であり、合同会社では会社に利益が生じた場合には、基本的に社員が所有する持分は増加しますが、損失が生じた場合はその持分が減少します。そして株式会社では所有株数(出資割合)に応じて利益の配当金額が決まるのに対し、合同会社では社員への損益の分配割合を定款で自由に決めることができます。この損益の分配割合を出資割合に対応させる必要がないことが、株式会社との明確な違いになります。
 また合同会社は、前述の「損益の分配」と、現実に現金等を社員に払い戻す「利益の配当」とが区別して定められています。「損益の分配」によって社員それぞれが所有することとなった持分の金額に応じて、社員はいつでも「利益の配当」を請求することができますが、配当時の会社の状況によって法令上の制限があるうえ、「利益の配当」に関する事項を定款で定めることができますので、その定款の内容による制限がある場合もあります。
 
4. まとめ

 これまで述べてきましたように合同会社には株式会社と異なる特徴があり、個人会社として使われるほか、大学発ベンチャーに代表されるジョイント・ベンチャーや大手企業の事業部的な活用が目立ち始めています(アマゾンなど)。ぜひとも今後の活用が見込まれる合同会社に注目してみて下さい


私の部屋    「 税理士のお仕事  」

 
 税理士のイメージとして「税務署の回し者」という言葉を聞いたことがあります。私は税理士ではありませんが、この仕事に長く携わってきた者として、ちょっとひどいとは思うものの、あながち間違いでもないとも思います。税理士が顧問先様のために税務をはじめとした様々な業務を行うことは当然ですが、行政機関だけでは支えきれない納税制度を民間の立場で支える、ということも税理士の使命とされているからです。
 時に両立することが困難な事もありますが、顧問先様のご要望と税理士の使命を両立できるよう努めていきたいと、業界の末端にいる身ではありますが、そんなことを思うこともあります。

 

あとがき
 来年には、次世代の移動通信方式である「5G」が本格的に導入される予定です。Gは、Generationの略で第5世代の通信技術といえます。「超高速」「超大容量」「多数同時接続」といった特徴をもち、私たちの生活に革新をもたらすといわれています。近未来の社会が実現するのか、肩透かしで終わるのか、今からとても楽しみです。(坂部啓)

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