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(発行日 2021年3月15日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター
はじめに
代表取締役・税理士 坂部 達夫
「大量消費社会」を使い捨て、無駄使いと同等視する。そして「悪」と決めつける風潮を感じるときがあります。確かに、隅々まで行きわたった自動販売機から出る缶やペットボトル、コンビニで一定時間を過ぎると廃棄処分されるお弁当などなど、リサイクル・循環する仕組みが必要だと思います。そして、ビジネスを考える上で「リサイクル」「付加価値の高い物作り」などのキーワードがクローズアップされたりします。
ところで、パナソニック創業者の「松下幸之助翁」が本当に必要なものを「水道の水」のようにと言って、安価な二股ソケットで日本中を明るくしたのは有名な話です。
「大量消費社会」が本当に悪かどうかは、その環境によります。基本的に満ち足りた日本と違って、貧困率の高い国(開発途上国等)では、まさしく必要なものを大量に行きわたらせないといけない。よく考えると、日本でもまだまだ行きわたってない商材は多いと思います。子供服を扱う西松屋という店をご存知ですか。ブランドや雰囲気にこだわる販売店は数多くあるのですが、より安価(人手をかけない等の経営努力による)に質の良い子供服を提供するこの会社の姿勢には、松下幸之助翁が提唱した「水道哲学」に相通じるものがあります。質は徐々に上げていけばよい。コストダウンを追求する姿勢は今も昔も変わらぬ経営の重要なファクターだと思うのです。
今月のトピックス
クラウド会計システムのご紹介 |
株式会社TKC 小林 千尋
1.クラウド会計とは
最近、「クラウド」という言葉を耳にする機会が増えたと思いますが、まず「クラウド」について説明いたします。会計処理に限らず、パソコンで作業を行う場合は、その作業のためのソフトウェアを各パソコン内にインストール(追加して設定)し、作業を行った後は、そのデータを所定の場所(パソコンや社内サーバー)に保管する、というのが従来の考え方です。ところが「クラウド」は、ソフトウェアもデータも外部(システム会社もしくは契約しているサーバー)に保管されており、必要な時にインターネットを通してシステムを利用できる(作業ができる)仕組みです。
(1)クラウド会計のメリット
インターネット環境があり、ID・パスワードが確認できれば、場所を問わず作業ができるので、最近はテレワーク対応として「クラウド会計」を選択する企業も増えています。例えば、忙しい社長が移動時間を利用して業績を確認したり、経理担当者が会計事務所と同じ画面を見ながらサポートを受けることなども可能となります。
また、インターネット経由で提供される他のサービスと連携し、効率的な経理業務も可能となってきました。例えば通帳を見ながら入出金を1件ずつ手入力するのではなく、インターネットバンキングから入出金データを丸ごと取り込む仕組みなどもあります。
(2)クラウド会計のデメリット
非常に便利なシステムですが、デメリットもあります。インターネット環境がないと利用できないこと、動作や処理スピードがインターネット環境に依存するため、例えばビルの地下等で作業する場合は、処理が遅いと感じることもあると思います。また、外部にあるサーバーにデータを預けるため、利用するシステムのセキュリティ環境が万全であることが重要となります。
2.TKCクラウドシステムについて
弊社が昨年9月に提供を開始したクラウド会計(=FXクラウドシリーズ)は、上記のようなクラウド特有のメリットを兼ね備えつつ、日々の取引の入力や試算表、財務諸表の作成だけでなく、自社の業績の見える化と企業の黒字化支援を目的に作られており、特徴は次の通りです。
(1)「会計」・「給与計算」・「販売管理」機能の一体型
一体型の最大のメリットは、法律改正時の煩わしさを解消できる点です。クラウドシステムの利用など、政府は中小企業のデジタル化を目指しており、今後数多くの制度改正が予定されています。それらを個別に対応するのではなく、一度に対応できるよう一体化したシステムを準備しています。
(2)「自前」のサーバー(TISC)を持っています。
前述の通り、クラウドシステムとは外部にあるサーバーに大切なデータを預けることが前提となるため、弊社は「ISO/IEC27001:情報セキュリティマネジメントシステム認証」をはじめ、サーバーの安全性について客観的な評価ができるようISO等の標準規格の認証を取得しております。また、IDとパスワードだけでなく、クライアント証明書(登録されたパソコンのみがアクセス可能な設定:複数登録可能)も利用するため不正アクセスを防ぐことができます。また、TISCに保存された会計データを活用する様々な分析(取引先別・商品別の業績)や、スマートフォンでの最新業績の確認機能、領収書や請求書等をスキャンし仕訳作成を行う仕組み、その他銀行の入出金データやレジの売上データとの連携機能などもあります。
(3)サポート体制も万全です。
システム操作については、弊社の相談窓口(ヘルプデスク)が、メールや電話でのお問い合わせに対応いたします。ご要望に応じて複数のラインナップから最適なクラウドシステムをご案内することが可能です。
今現在は提供開始から半年ほどですので、全ての機能がクラウド化するまでにまだ少し時間が掛かる予定です。現在は会計システムのみ先行してクラウド化していますが、令和4年11月に販売管理システム、令和6年11月には給与計算システムを提供予定です。クラウドシリーズではない既存のシステムと比べると、一部の機能については搭載が先になるため、既存のシステムをご利用中のお客様で「クラウド」をご希望される場合は、既存システムとの違いを個別でご案内させていただきます。
弊社のクラウド会計は、安全なサーバーでデータをお預かりしながら、経理業務の効率化と日々の入力データに基づいた業績管理機能の充実を目指し今後もレベルアップを行ってまいります。ご興味がありましたら、ぜひ税理士法人 坂部綜合会計を通じてご相談ください。
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私の部屋 「 孫と1か月 」
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コロナ禍の1月、娘が2歳の息子を連れて里帰りし、無事に女の子を出産しました。私の日常は一変し、孫と過ごす時間は楽しく、一生懸命な一ヶ月でもありました。お兄ちゃんになった孫が保育園に戻ると、先生が「○○ちゃん、足が速くなって、言葉も増えて凄く成長しましたね。里帰り出産して良かったですね。」と驚かれたそうです。娘からその話を聞き、一番嬉しかったのは、私でした。
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あとがき
緊急事態宣言が延長になったことは仕方ないと思いつつ、最近よく耳にする「下げ止まり」や「リバウンド」「自粛疲れ」からは、不気味な怖さを感じている。人それぞれの考え方、立場の違いも感じたこの1年、ワクチンが明るい未来を届けてくれると信じて、踏ん張るしかないか・・(喜志)