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(発行日 2021年8月13日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 

 2008年1月に「成功する人の条件」というテーマで、所長コラムに寄稿させていただきました。あれから13年間、多くの魅力的な人物との出会いを重ね、自分の感覚も当時と変わってきているので、少し振り返ってみようと思います。
 経営の神様といわれる松下幸之助が残した成功する人の条件は次の3つでした。①可愛げがあること、②運が良さそうなこと、③後姿が良いこと。
 現在のようなコロナ禍、混沌とした経済状況にあって、松下翁が掲げる人物像は、人を引き付けてやまない異彩な光を放っているように思います。13年間の気持ちに陳腐化は無く、こんな人がいたら、是非相談してみたいと思うのは私だけでしょうか。

【参考】所長コラム 第9回 「成功する人の条件」
http://www.abcnetwk.co.jp/column/no009.html

今月のトピックス

働き方改革 ~中小企業が知るべき重要ポイント2~

弁護士  古賀 聡

★前月号からの続きです。

3.②パートタイム労働者・有期雇用労働者の公正な待遇の確保

(1)「同一労働同一賃金」の意味
 働き方改革関連法の2本柱のうちの1つである「雇用形態に関わらない公正な待遇の確保」は、非正規雇用労働者の労働生産性を向上させることを目的として導入されたもので、一般的には、「同一労働同一賃金」と称されています。この文言からすると、「同一の労働には同一の賃金を支払わなければならない。」という原則を定めたものと思われがちですが、この理解は正確ではありません。 正確には、以下の2点を禁止したにすぎません。

ⅰ 正社員と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇の相違
ⅱ 一定の要件の下での正社員と非正規雇用労働者の間の待遇の相違自体


 すなわち、正社員と非正規雇用労働者が同一の労働をしている場合に限定されませんし、また、賃金(基本給、賞与、退職金、各種手当等)だけではなく、あらゆる待遇(福利厚生、教育訓練等)の差異が規制対象となっているのです。

(2)中心となる法規制の内容
 「同一労働同一賃金」の中心となる法規制の内容は、上記(1)記載のとおり、
ⅰ 正社員と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇の相違の禁止、いわゆる「均衡待遇」(バランスのとれた取扱いを求める)
ⅱ 一定の要件の下での正社員と非正規雇用労働者の間の待遇の相違自体の禁止、いわゆる「均等待遇」(差別的取り扱いを禁止する)

です。
 かかる法規制に違反しているのかどうかの判断は、「同一労働同一賃金」を定める、いわゆるパート有期法や派遣法の対象条文に則って行います。具体的には、実務上多く問題となると考えられる「均衡待遇」についてみると、個々の待遇について、正社員と非正規雇用労働者の職務内容、職務内容・配置の変更範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質や目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められるかどうかで判断します。なお、同条文の解釈指針を説明した厚生労働省のガイドラインがありますので、是非参考にしてみてください。

【参考】厚生労働省 同一労働同一賃金ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190591.html

 例を挙げて説明すると、正社員と有期雇用労働者との間の皆勤手当の支給の差異について、パート有期法が制定される前の旧法下での事例・判断ではあるものの、最高裁は、皆勤手当につき、皆勤を奨励するという同手当の目的は、正社員と有期雇用労働者双方に等しく妥当するとして、当該差異は不合理であると判断しました。他方で、同じ最高裁判決において、住宅手当につき、従業員の住宅に要する費用を補助するという同手当の目的は、転居を伴う配転が予定されている正社員により強く妥当するとして、当該差異は不合理ではないと判断しました。
 また、各種手当以外の金額の大きい基本給、賞与、退職金のうち、基本給につき、旧法下での裁判例の多くは正社員と非正規雇用労働者との間の相違の不合理を否定し、賞与及び退職金についても、令和2年10月の最高裁判決は相違の不合理を否定する判断をしました。しかし、同裁判例は、いずれも旧法下のものである上、個々の事例判断にすぎませんので、「基本給、賞与、退職金については、正社員と非正規雇用労働者との間に差異を設けても良い。」という考え方は誤っています。

(3)実務上の注意点
 以上を踏まえ、中小企業の皆様においては、以下の点をご注意ください。

ⅰ 自社の賃金制度等のチェック
 まずは、自社において、正社員の他に非正規雇用労働者を雇用しているのかどうか、そして、両者の待遇に差異を設けているのかチェックするのが第一歩です。
 その上で、厚生労働省のウェブサイトを参照する、専門家に助言を求める等して、その待遇差が上記法規制に違反しているかどうかを検討し、不合理性等が確認された場合は、不合理性等が解消されるように賃金制度を是正します。
 その際、従業員と協議して是正することが重要です。

ⅱ 説明義務の履行
 正社員と非正規雇用労働者の待遇差が不合理であるかどうかに関わらず、会社には、雇入れ時における待遇の内容等の説明義務、並びに非正規雇用労働者から求められた場合における待遇の相違の内容、相違の理由及び待遇決定の際に考慮した事項の説明義務が課されています。
 この説明義務の履行については、上記の不合理性と異なり、実施しているかどうかの判断が容易であることから、行政が指導・勧告を行いやすいという意見がありますので、注意が必要です。


私の部屋    「 オーケストラ」

 先日、母校の創立120周年を記念したコンサートを拝聴しました。演奏はOB・OGオーケストラで、オーケストラ自体も戦後すぐに結成された歴史ある団体です。在校生から結成当時のメンバーまで幅広い年代が集まり、客席は各メンバーの友人や家族を中心に三階席まで埋まっていました。とは言えご時世ですから、座席は前後左右1席空きとなっており、ロビー等も歓談禁止でした。
 指揮者は卒業生なのですが、今回はさらに卒業生の作曲家が書いた曲で、作曲者の娘さん方にソリストをお願いしており、同窓生の幅広さにも感動する演奏会でした。
 演奏者としては数年ご無沙汰していますが、次に帰省した時は愛器の手入れをしようと思います。

 

あとがき
 あっという間のオリンピック、ありきたりではあるが、たくさんの感動と興奮の時間を過ごした。仲間と一緒に沿道で応援することは叶わなかったが、これもまた経験として宝物にしようと思う。(喜志)

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