錦糸町 税理士法人　坂部綜合会計／アサヒ・ビジネスセンター

2013年4月8日（月）、当事務所会議室において
「消費税　税率アップ対策」と題してセミナーを開催致しました。

テーマは、
・消費税率引き上げへの対応策と影響
・贈与と相続に関する重要な税制改正
でした。

講 師：税理士　坂部　達夫
（税理士法人　坂部綜合会計　会長）

今回のセミナーに参加した社員から、セミナー内容の報告と感想です。

１．セミナーの概要

（１） 消費税法改正
　　�@　社会保障・税一体改革による消費税率見直しの過程
　　�A　税率の引き上げ、税抜き表示の認容、ほか現在確定していること
　　�B　段階的軽減税率、給付付き税額控除、ほか審議中の内容のこと
　　�C　請負工事等、資産の貸付け、ほか税率引き上げに伴う経過措置
　　�D　総額表示義務の緩和措置
　　�E　増税分の価格転嫁の問題
　　�F　消費税率引き上げに伴う住宅取得促進税制の拡充および見直し

（２）相続税・贈与税改正
　　�@　相続税の基礎控除額引下げおよび最高税率の引き上げ、
　　　　贈与税の税率構造の見直しおよび最高税率の引き上げ
　　�A　小規模宅地等の軽減措置の見直しとその影響
　　�B　子や孫に対する教育一括資金に係る贈与税の非課税措置
　　�C　相続時精算課税制度の適用要件の見直し


２．セミナーを受講して

　消費税率の引き上げや資産課税の改正について、私達の生活には特に身近なものです。経営者にとっても今後の経営への影響が必至な為、セミナーに参加された皆様が講師の言葉に熱心に耳を傾け、最後には質問を交えて、内容理解に努められていた印象を受けました。

（１）消費税法改正
　改正を受けてもなお、種々の課題が残されたままであることを改めて認識しました。
　　・　税率引き上げにより低所得者の税負担割合が増す「逆進課税」
　　・　立場の弱い特定供給事業者（下請け企業等）にとって、増税分を価格に転嫁できず、
　　　　その増税分を負担しなければならなくなる特定事業者（大企業等）による「価格転嫁拒否行為」
　　・　請負工事等、資産の貸付け、ほか税率引き上げに伴う「経過措置の取り扱い」

　これらの課題対策については今後も政府が法制上の整備によって調整を行っていくということですが、より「課税の公平性」に即した内容になるのか、引き続き注視すべきものであり、また、税務・会計に携わる者としては経過措置について顧客に対する内容説明とその取り扱いを慎重に行うべきと強く感じました。

（２）相続税・贈与税改正
　贈与税改正における「子や孫に対する教育一括資金に係る贈与税の非課税措置」の創設や「相続時精算課税制度」の適用など、講師の見解を交えながらわかりやすくその活用すべき事例をあげて話されており、大変参考になりました。

　（担当：荻野会計事務所　税理士　荻野信一郎氏）

セミナー後の懇親会では講師を囲んで受講者同士の懇親が深まり、大変有意義なひと時となりました。

今後も多種多様なセミナーを開催していく予定です。ぜひ、御参加下さい。